R25

今日の帰り道はいつもと逆の電車に乗った。
どこかを行きたい場所があるわけではない。
駅自体が目的地。

そのターミナル駅は別の路線への乗り換えの中間点にマガジンラックが設置されていて、そこには『R25』が置いてあるはずなのだ。
電車の中吊り広告なんかによくあるけれど、あの気の抜けた絵と赤い表紙のフリーマガジン。いつか会社を休んでフラついていたときに、偶然に手に入れたその冊子は、下手に金を出して買う雑誌よりも読み応えがあって面白かった。
「できる限り手に入れて読もう。」そう思った。

でもサイトで調べても僕の通勤途中にはマガジンラックの設置場所がなくって、ずっと手に入らなかった。

今日は木曜日。
お目当ての『R25』の発刊日。
仕事が早めに終わったこともあって、逆の電車に乗って目的地に到着。


…が、

ない……。

『R25』がないのだ！
縦4段、横6段もあるマガジンラックが全くの空白！がらんどうなのだ。（がらんどうとギャランドゥーは似ている。）

「な、なんじゃこりゃー！！！」
思い余っていっそジーパンでも穿いて殉職しようかと思いました。（←再出。）

今日が発刊日だというのに…。
わざわざ逆の電車に乗ってきたというのに…。
何も手にすることができずに帰る僕の後姿には、きっとヒロシのような哀愁が漂っていたに違いない。

「ヒロシです…、25歳の誕生日にもらったプレゼントは、『R25』の3週間分だったとです…。」


そういえば誕生日過ぎたのにプロフィール変えてなかったなと思い、更新してみました。
とうとう僕も人生の半分を終えてしまったわけです。
下天のうちを比ぶれば～…。