「お金」と「お客」

僕は接客業やサービス業ばかり
やってきたので、客＝お客様って
呼ぶのが定着しています。

「お金」を頂くって事が
どういうことなのかって
体感しているので、よ～く
知っています。

金を払ってもらう方は、商品や
サービスの「対価」として
「お金」をもらっているのだから、
払ってくれる人は「様」に
なるわけですよね。

まぁ、もっとも何処かの誰かが
「お客様は神様だっ！」なんて
言い出すから、お客さんも
思い違いをしてしまってる部分があって
「金を払ってるんだから一切文句を言うな！」
って、人としての礼儀に欠ける人も
多いんですけど・・・・・

資本主義システムの上流階級でも
ない限り「お金を稼ぐ」ってのは
ものすごく大変な事ですよね。

すご～く大変な思いをして
「その人」が稼いだお金に対しては
有難い気持ちで「お客様」から
頂くわけですが・・・

どうもお金に対して軽く考えすぎて
いる人が多いようで・・・・
時々イラっとする事があります。

アレが欲しい、コレが欲しいって
算段して「コイツから○○円、
巻き上げればゲット出来るぞっ！」
って、自分の事しか考えてない人が
すご～～く多い。

そういうのって、
「コレだけの給料だから、その分しか
　働かないよ。安いんだから当たり前！」
っていう考えの人と同じなんですよね。

高いとか安いの前に、そこには
「働く」って事が間にはさまってて、
働いて稼いだお金を自分に対して
（あるいは会社や商品に対して）
「払って下さる」わけでさ・・・

その辺の大切さが判らない人は、
「買ってやったんだ！」
「働いてやったんだ！」
って、必ず上から目線な人ばかり
なんだよね。

同じお金を払う、もらうでも、
相手の態度によって「気持ち」
が全然変わってくる。

例えばモデルさんをお願いしますっ！
って言って「じゃあ一万円で」って
決めたとしても、相手がとても思いやりの
ある人で、どこで待ち合わせますか？
とか、じゃあ出来る限りの事はしますね
なんて色々と尽くしてくれたら？

お金を払う側としては、とても気持ちよく
払うことが出来るし、そこまでして
くれるのなら一万円じゃ申し訳ないから
一万五千円出しますねとかって
気分になってくる。

買い物も同じ。とても接客が良くて
気分が楽しくなったら、またその人から
買いたいって思うし、そのお店で
買おうって思うようになる。

一回の金額はたいした事がなくても、
リピーターとして何度も・・・
ってのがサービス業の基本。

前回はコレだけしか買わなかったけど、
今回はもっと買っちゃうね！って
気分になってもらうこと。

それって「お金」の関係じゃなくて
「人間関係」なんだよね。

相手の人間性に対して、
ちょっとでもムカっ！ときたら、
もうその店には行かない。
何も買わない。何も頼まない。

でもいい気分で、お互いの関係が
良好になれば、じゃあ次もお願い！
ってなってくる。それどころか、
前回は（品物や金額、その他その他）
少なかったから、今回は頑張って
ここまでお願いするよ！！

ってなるのが筋なんだよね。

接客業、サービス業経験者と
そうでない人とでは「お金」に
対する考えが全く違ってくる。

雇われで「自給いくら」の世界で、
何時間働いたから何千円だって
事しか考えない人は、いくら接客業を
やってもダメですね・・・

もっと根本的に売り上げ全体に
関わって、自分からの視点じゃなく
お客様や従業員の視点から、
何をどうしたらみんなが気分よく
やってけるかな？？
って考えられる人じゃなきゃ、
またそういう立場にならなきゃ、
理解してもらえないんだろうな・・・

こういうの読んで
「何言ってんだバカヤロ！」
って思っちゃう人は、きっと
陰で「あの客は最悪だね」って
言われるタイプだと思ってる。

それでも「仕事だから」
相手をしてるだけで、
プライベートな部分では
１００％相手にしないもんね。

お金のやり取りってすごく
難しいです・・・