- 名前
- 美樹
- 性別
- ♀
- 年齢
- 39歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 多忙な日々を送ってる会社員です。女性が多い職場なので男性と知り合うきっかけもなかなか...
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父馬とのあいびき
2009年01月09日 13:49
秋九月中旬というころ、一日自分がさる樺(かば)の林の中に座していたことがあッた。今朝から小雨が降りそそぎ、その晴れ間にはおりおり生ま煖(あたた)かな日かげも射して、まことに気まぐれな空ら合い。あわあわしい白ら雲が空ら一面に棚引くかと思うと、フトまたあちこち瞬く間雲切れがして、むりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧(さか)し気(げ)に見える人の眼のごとくに朗(ほがら)かに晴れた蒼空がのぞかれた。自分は座して、四顧して、そして耳を傾けていた。木の葉が頭上で幽(かす)かに戦(そよ)いだが、その音を聞たばかりでも季節は知られた。それは春先する、おもしろそうな、笑うようなさざめきでもなく、夏のゆるやかなそよぎでもなく、永たらしい話し声でもなく、また末の秋のおどおどした、うそさぶそうなお饒舌(しゃべ)りでもなかッたが、ただようやく聞取れるか聞取れぬほどのしめやかな私語の声であった。そよ吹く風は忍ぶように木末を伝ッた。照ると曇るとで、雨にじめつく林の中のようすが間断なく移り変ッた。あるいはそこにありとある物すべて一時に微笑したように、隈(くま)なくあかみわたッて、さのみ繁くもない樺のほそぼそとした幹は思いがけずも白絹めく、やさしい光沢(つや)を帯び、地上に散り布(し)いた、細かな、落ち葉はにわかに日に映じてまばゆきまでに金色(こんじき)を放ち、頭(かしら)をかきむしッたような「パアポロトニク」(蕨の類い)のみごとな茎、しかも熟(つ)えすぎた葡萄めく色を帯びたのが、際限もなくもつれつからみつして、目前に透かして見られた。
・・・と、イワン・ツルゲーネフ風の文章で始まりましたが、今日も競馬場でのお話です。
落ち着きの無い子供だった私はしょっちゅうあっちこっちを冒険して歩いてたので、或る日競馬場で迷子になってしまいました。
かと言って特に泣いたりする訳でもなく、係員の人に『お名前は?』と訊かれたら『××美樹、6歳。』とか冷静に答えてたらしいので然程ショックでもなかったのでしょう、私らしいですね(笑)。係員の人達とキャッキャ遊んでいましたら、アナウンスで父馬を呼んだらしく、血相変えて父馬が飛び込んできて『美樹!パパが目を放したりして悪かった!もう放さないからな!』とか叫んで私を思いっ切り抱き締めましたね(笑)。何かのドラマじゃないのにねえ(笑)。もう父馬の方が泣きそうな顔してて何度も係員の人達に『ありがとうございました!』って頭下げてるのを私は極めてクールに見つめていました。
『怖かったか?寂しかったか?』と父馬が尋ねるのでまさか『別に。』と沢尻エリカ風に答える訳もいかなかったので『うん。』とだけ答えました(笑)。『パパが悪かった!もう美樹を一人にしないから。』とか言ってましたねえ・・・。
それにしても当時から脳天気だったのか自分の置かれた状況を正確に把握出来なかったのか、私は終始冷静でした(笑)。
今日は中山競馬場の画像です。
このデジログへのコメント
馬本当に好きなんだね。競馬場行った事ないけどさ。
> まっくさん
何かと面白かったからですね、子供心にも競馬場は(笑)。だから父馬と競馬場に行くのは嫌じゃなかったです。
> アンナさん
ちょっと鈍いのかもしれないよね(笑)。迷子になっても何とかなるさ、とか思ってたし・・・
その事は全然知らなかったよ。あんたも結構口が堅いんだね(笑)。お父さんから奢ってもらったでしょ?
> 真樹さん
お察しの通りお父さんに奢ってもらってさ『この事はママには内緒だよ!』とか頼まれたんだよね(笑)。
別に馬券を買わなくても、今の競馬場は子供連れでも遊ぶところがあるみたいだからいいですよね。
> ジェントルさん
結構子供が遊べるんですよね。私と同じように父親に連れられて毎週競馬場に来てる子と友達になったりしたんですね(笑)。
> heppokotarojpさん
父馬は私がなかなか戻って来ないので血相を変えて探し回っていたらしいですね(笑)。
> rousillonさん
競馬で熱くなる性分なので、冷静さに欠けるんですね、我が家の父馬は(笑)。父馬と私が唯一似てない点は私が醒めてるってとこでしょうね。
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