芸能界､その夢… そして光と影…

拍手､拍手､拍手!歓声!!何が起きた?その時､自分はすでにｽﾀﾝﾄﾞの屋内奧にいて｡なんなんだ? …Wたりさん!!ｱｯﾌﾟしたんだ｡ｶﾘｽﾏ!!自然発生的だったんだろうね｡多分､ｽﾀｯﾌから｡やがてｴｷｽﾄﾗに｡やまない拍手､歓声｡しばらく…
感動｡ひたすら｡だって､自然に､拍手､歓声をあげたくなる仕事場って｡知らなかった｡考えもしなかった｡それが､今そこにある｡確かに｡自分も参加している｡ここで､ずっと生きたい｡強く思える｡改めて｡そして､Wたりさんのような役者さんと絡む仕事｡必ず､してみせる!
… その日､帰りは夕方6時｡満員電車に立つ｡ｸﾗｸﾗするような､気持ち悪い｡30時間位無睡眠の疲れきったｱﾀﾏ｡それでも､強い気持ちが駆け巡る｡と､帰りがけに見た光景｡ｽﾀﾝﾄﾞの裏で､少ない現金を手渡しされるｴｷｽﾄﾗ達｡その彼等が自分達の事務所からもらえるのは､恐らくそれだけ｡ただの日雇い労働者ということ｡芸能界の光と影｡あまりにも､鮮やかな｡そのことが､気持ちの昂ぶりの底に滓のように沈み｡決して､気持ちを晴らすことはない…
その日はﾊﾞｲﾄはなかった｡ただ､これからは､それも覚悟する｡その場合､40時間は不眠｡夢の重過ぎる代償…