デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

ある夜のひと時(1)

2026年03月17日 19:40

彼女がようやく顔を上げた。目には涙が浮かんでいた。
「ごめんね。でも、今夜はちょっと……やっぱりまずい気がして」
私は黙って彼女の横に腰掛けた。

「無理しなくていいよ。酔っぱらった勢いで来ちゃったけど、本当に嫌なら出ようか」
彼女は首を横に振った。
「違うの。あなたのことは好きだし、本当はずっとこうなりたかったの」
言葉とは裏腹に、彼女は両手で顔を覆った。
「でも……夫のこと、まだ好きなの。裏切りたくなくて」
沈黙が流れた後、私はそっと彼女の肩に手を置いた。
「無理して答えなくていい。今日はもう帰ろうか」
彼女は驚いたように私の手を見つめた。
「優しいんだね」
ゆっくりと彼女が私の手に自分の手を重ねた。
「でも……少しだけ触れてもいい?」
彼女の指が私の指に絡みつく。緊張しているのか、その手は冷たかった。
「怖くない?」
「怖いけど……あなたに触れられてると安心する」
真美さんは小さな声でそう言うと、ゆっくりと私の胸に顔を寄せた。彼女の柔らかい髪が私の頬をくすぐる。

このウラログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

にくまる

  • メールを送信する
<2026年03月>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31