電車で妄想（いよいよ）

サマードレスが捲り上げられると、まずは無防備な尻の双丘が、ついで裸の背中が、男の視線に晒されます。
そのままドレスは頭の上まで捲り上げられ、拘束された両手首の周りに巻きつけられます。
いまや、彼女は全裸も同然で、いや考えようによっては全裸よりも恥ずかしい姿で、欲望をたぎらせる男の前に、背中を向けて立っているのです。
振り向くことも出来ず、確かめることもしなくても、背後の男が次に何をしようとしているのか、彼女にはわかります。
そのことから、もはや決して逃れられないことも。
男の欲望が、強い風が吹きつけるように、彼女の背後から迫ります。
さっきまで彼女を陵辱していた両手が、さらなる段階を求めて、彼女の両腰を捕まえます。
無駄とは知りつつも、弱々しく身をよじり、腰を振って逃れようとする彼女の動きは、男の両手の力で、難なく封じられてしまいます。
指が彼女の内腿を捉え、両脚が開かされます。
そして彼女は、その両脚の間に、熱さを感じます。
もはや受け入れるしかない……
そんな諦めが、彼女の両目に涙を溢れさせました。
（つづく）