仮面の告白　４

私が１０歳の時、長姉が結婚しました。大学４年生の時、お見合いで決まった結婚です。処女と童貞の結婚だったそうで、大学の卒業式の翌日が結婚式でした。それ以来専業主婦の彼女は、一度としてお金を働いて稼ぐことなく今日を生きています。
このお見合いの日と就職試験の最終面談の日が重なり、彼女はお見合いをとりました。彼女のＩＦもしもあの日・・恐らく人生が変わっていたことでしょう・・義兄が定年を迎え、この後に及んであの時なんて言っている長姉を　哀れんでいます。幸せな人生だったと言い切れないのか・・

ある大型団体の仕事で延べにして約２年ソウルに駐在した事があります。ハングルなどさっぱり判りませんが、とりあえずまわりのスタッフは完璧に日本語を話す人達ばかりでした。
私の仕事はホテルに駐在し日本と韓国側の調整役で全権をまかされていました。
Ｋはそのホテルのスタッフで、初めは別のセクションにいたのですが、Ｇデスクに移動して来ました。外大出のエリートで日本のホテルでの研修経験もある人でした。外見はヨン様にちょっと似た雰囲気で中々爽やかな人でした。
彼が移動してきて、１週間位経ったある日、深夜に到着した部屋の鍵が全て開かないという、原因不明のトラブルが発生しました。到着前に全ての部屋は開けており問題は無いはずでしたが開きません。とにかくカード式の鍵を再発行させ、その晩は何とか収めました。
翌朝、責任の追及です。ホテル側はＫの責任・・彼が遅番で何らかの操作ミスをした・・だからカードが使えなくなった・・
その午後、全部屋にお詫びの手紙とフルーツを入れ問題解決です。
その日の夜、私のデスクに私服のＫがやってきました。彼はその日は休みのはずで、深刻な今まで見たことが無い顔で・・お話しがあります！
聞くと上司から降格クラスのミスと叱責されたそうです。非番なのに呼び出しを受けて、私の所にやって来たのでした。彼は頭を下げるばかりで、全ての後処理をやって頂いたそうで・・スミマセン
今度同じ事をしたら許さないよ！今回は大目にみるから・・
何となく彼を意識しだしたキッカケでした

私は仕事関係者とは絶対に男女の関係は持たないようにしています。何だか後から仕事がしにくくなるような気がしてなりません。ですから、仕事上の要求はかなり厳しいらしく、ソウルのスタッフもビビリまくっていたようです。でも一旦仕事を離れると、皆懐いてくれてホテルのスタッフ共飲めないジンロやどぶろくを飲みに行きました。
ある晩デスクの電話が鳴りました。もう仕事終りましたか？Ｋの声でした。飲みに誘っても怒らないですか？はぁ・・でももう遅いから何処から電話しているの？ホテルの玄関です・・車の中にいます・・判った・・少しだけね・・
制服の黒服姿とは又違うＫを見たのはこれが２回目です。多分１０歳位違うはずですが、あの鍵事件以来なついて来たのでした。
漢江に浮かぶ水上バーに行き、色々と話しをしました。彼が既婚者で子供が２人いること。奥さんとは別居状態であること。彼と私は５歳しか違わない事。そんなとり止めの無い話で盛り上がり、時間が経ったのを忘れていました。
その日はそれでお別れしました。キスもしていません（おいおい　と声が聞こえてきます。彼は仕事仲間ですから・・）
私がもう残り１週間で帰るという日にホテルのスタッフから飲み会に誘われました。言いだしっぺは勿論Ｋです。美味しいコプチャンが食べたいなぁ～
飲んで食べてＫにホテルまで送ってもらいました。後部座席で密かに手を握っていました。
部屋に行ってもよいでしょうか？ホテルスタッフが客室に入るのは厳禁です。非常口から入りますから・・
その晩　漢江の見える眺めの良い部屋で我々は結ばれました。あんなに気持ちが高ぶったＳＥＸは初めてでした。一番興奮したのはキスの瞬間でしょうか・・部屋の照明を暗くして、外の明かりが蝋燭代わりになってお互いの顔を照らしました。
彼は私の胸に顔を埋めてきました。泣いているようにも見えて・・そのまま私がベッドに誘いました。
抱いて・・情熱が爆発したような激しいキスでした！お互いの気持ちが最高潮に達した瞬間のあの感覚は忘れられないものでした。
お互いを思う気持ちが一番大事なのだ・・と気付かされたＳＥＸでした。
恐らく私が一番幸せに感じた情事です。
１２月１７日の事でした。