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5th Kiyosato Part 1

2014年09月21日 00:17

5th  Kiyosato  Part 1

携帯をかけるために道をそれた。

深夜にわたる仕事が多いためか
夜中の電話のやりとりはかなり多いし
平気で長電話をすることもしばしばだ。

車を脇道に入れると行き止まり。
宅地の間にかすかに残った畑。
その空間を見下ろすように
私立高校の校舎がそびえ
テラス状の駐車場があった。
昼間の施設のためか
さすがに車の数はまばらで
こみいった電話には
絶好の場所だった。

車のまわりを歩きながら
5分ほど話していただろうか、
一台の車が駐車場下の
行き止まりの畑道に入ってきた。
会話を続けながら何気なく見下ろすと
スポーツタイプのフロントグラス越しに
男女の姿が見えた。
ぽつんと立つ頼りない街灯に
うっすらと浮かび上がる姿から
二人とも二十代はじめと見てとれた。
その車からは上から見おろしているこちらに
気づくすべもない。
当然、大胆になるのだろう。
「ははあ」と思っていると、やはり行為が始まった。
早々に電話を切って見入る。
のぞき」をするとは思わなかったが
薄暗い車内での交わりには
かなりそそられるものがある。
ほとんど会話もないのだろう。
助手席のリクライニングが
少し倒されると
運転席から男が覆い被さって
キスを始める。
若いせいだろうか
ひどくテンポが早い。
すぐに
ブラウスボタンをはずして
シンプルブラジャーから
胸をつかみ出し吸い始める。
すぐに乳房を吸われている
女の身体が反りかえり、
あごがあがって
白いのどもとがかすかな光を反射する。
少しでも
深い快感を得ようとするのだろう、
両手を男の髪の毛に突っ込んで
ぐっとむきだしになった乳房に引きつける。
リクライニングシートがさらに倒され
短めのスカートがまくれあがる。

と、女の手がもどかしげに動いて、
自らパンティを脱いでしまい
その、恐らく
ぐっしょりと濡らした小さな布きれを
ダッシュボードに無造作に放り投げた。
交わりの快楽のために
パンティを脱ぎ捨てる
くねくねとした足の動き。
若いだけにすらりと伸びているから
卑猥そのものの光景だった。

もちろん、音も声も聞こえてはこないし
暗い明かりの下では
下着の色など判別しようもない。
だが、無音の行為がパントマイムのようで
ひどく美しく芝居がかっている。
白い生足が大きく広げられ両方の足先が、
置かれたパンティをはさむように
ダッシュボードに乗せられ
微妙に開き、閉じられる。
そして不自由な空間の中で
性器がつき出される。
大きく広げられているから
濡れた狭間の奥まで見えそうだが
何せこの光では黒いヘア
かすかに見てとれるだけ。
それなのに
ふしだらで
何ともきれいな光景だ。
なのに男は
乳房を吸い続ける自分の行為に没頭し
女のしぐさに気づいていない。
たまらず、女の方がせがんだのだろうか
ようやく気づいたように
荒々しく舐め始める。

その動きから男の未熟さが見てとれる。
その動きから女の熟れ具合が十分にわかる。

ほんの少し舐めたかと思うと
もうズボンをおろしてつまみ出し
次の瞬間にはギアシフトを乗り越えて
女にまたがって腰を動かしていた。
「それはないだろう」と思っていると
すぐにぐったりとなって
身体を運転席に戻す。

女性のほうは
いかにも物足りないそぶりで
男をおそうかのように覆いかぶさり
キスを続けながら
男のものを握りしめ
しごいているのだが
どうにも反応がにぶいとみえて
やがてむき出しの尻の動きが
おとなしくなっていった。
やむなく助手席に戻ると
のろのろとダッシュボードから
パンティをひろいあげ
大きく開脚して腰をゆすりながら
再び身につけた。

しぐさのひとつひとつが
発情した女性に特有の
いやらしさと
妖しさと
美しさを
たたえているのが
ぼんやりとした光景なのに
はっきりとわかった。

いくら若いとはいえ
あまりにあっけない男の行為が
妙に腹立たしかったが、
ダッシュボードに脱ぎ置かれたパンティ
淫らに開かれてうごめく
白い両足が強烈な印象となって
網膜に焼き付いてしまった。

だからバツイチ女友達から
清里ホテルに行かないか?
の誘いがあったときは
すぐに、あの淫乱光景
再現してみようと思った。
カーセックスへの強い欲望
わき上がってきたのだ。

(続く)

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