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『始まりは雨』
2011年04月29日 11:56
久々に小説です。
●衝動に駆られて…
図書館が、もっぱらサトシと美沙の待ち合わせ場所となった。
「何読んでるの?」
本を読んでいたサトシの背後から美沙が話しかけた。
本を慌てて閉じるサトシ。
「こ、これ面白くないなぁ……」
そう言って本を背中に隠し、慌てて本棚に戻しに行く。
「変なサトシ…」
図書館の後は、近くのカフェで一息つくのが恒例だ。
「この後、どこ行く?」
「美沙の行きたいところ」
「もう!サトシはいつもそれなんだから」
美沙はむくれてそっぽを向き、足を組みかえた。
サトシは、組み直された足をぼんやり見る。
緩やかな弧を描くふくらはぎ……ぴんと伸びた細い足の甲……。
「サトシ?」
「えっ?」
「大丈夫?疲れてるの?」
心配そうな美沙。
「いや……」
サトシは、美沙の脚を見ていると
どうしても美沙を自分だけのものにしたいという
衝動に駆られていたのだ…
でも、美沙にそんなことが言えるはずはない。
●恋人たちの時間
食事をすませた後、ホテルで二人は体を寄せ合っていた。
「シャワー入る?」
美沙がたずねると、サトシが耳元で囁く。
「僕が洗ってあげる……」
泡のついた手で美沙の体を撫でるサトシ。
「艶が増した……」
「ケアしてるの……昔は自信なかったけど、
サトシが愛してくれたから自分が好きになったわ」
胸に手をまわすサトシ。
美沙の胸は、小ぶりだが形が整っている。
濃厚なキスを楽しんだ後、二人は体の泡を流しベッドへ向かった。
●激しいキスの雨を…
「脚を胸の上に乗せて……」
サトシは戸惑う美沙の脚を持ち上げ、
橋をかけるように仰向けの自分の胸の上に置く。
「今読んでいる本に、恋人の脚を愛する男が登場するんだ」
「それってさっき読んでた本の……?」
美沙の脚を持ち上げ膝の裏を舐めるサトシ。
「あっ……」
「ここは、意外と知られていない性感帯。舐めて欲しい場所を言って……」
太ももの裏に舌を滑らせ、美沙の秘部に辿り着くサトシ。
「そ、そこ……」
サトシは熱を帯びた美沙の蕾を唾液を含んだ口で包み、器用に愛撫する。
内ももに美沙の果汁が滴る。
「君の脚は芸術だ……」
太ももに顔をうずめ、しっとり濡れた肌に
頬をあてて歓喜の声をあげるサトシ。
「あたし…もう我慢できない……」
美沙はそう言って体を起こし、サトシを組伏せる。
「君に支配されてるね……」
「そう、あなたは私のモノ……」
美沙は温かな蜜壺でサトシを優しく包み、やがて奥深くで密着した。
体を美しく反らせ、腰を前後させながら身もだえる美沙。
「まだダメよ……」
サトシは、艶めかしい姿態が乱れ舞うのを
下から眺めながら必死に耐える。
「もう……」
胸を密着させ激しいキスの雨を降り注ぐ美沙。
「あぁっ……!!」
そして同時に果てた恋人達は、
軽いキスの後、幸せなまどろみの中へ沈んでいった。
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