【妹ラブ！】送り狼

「気を付けてね……」
妹が涙ぐみ(演技)ながら、アイドルちゃんを見送る。
さて、駅までお送りしましょう、お姫さま。
「うん。よろしくだよ、王子様」
王子さま？あはは、そうかなあ～。そうかも～。
家から駅までまっすぐに行く事にした。昨日みたいな追っ手を柔軟に対処するためには、裏道は奥の手なのだ。
しかし、そのルート上にはラブホテル通りがあった。
「休んでかない？」
言うと思った。答えはノーだ！どうせからかい質問だからである。
「意外だね。慌てると思った」
馴染みの街だからね。

幸い、何も起こらずに駅まで送れた。
「じゃあね。ありがと！手紙書くからねっ(^з^)-☆」
ぽ！
ぽー！
電車は容赦なく都会へ旅たった。
さて、帰るか
「あらあら♪」
母さんだ。今お帰り？
「そうなのよ。ここだけの話。芸能人の……ちゃんがプライベートでこの街に来たから護衛を頼まれてたのよね～。でも会えなくてね。今しがた事務所から電話来て無事に帰路についたってね。せっかく……とほほなのよ～」
あはは……。昨日帰ってこれなかったのは僕らのせいだったわけだ。
「何か奢りなさい！」
はいはい(笑)

ちゃんちゃん