書きかけ連続素人小説[私のお城]6/10

隣の部屋で、今起きている出来事が分かった瞬間、ついさっきまでの睡魔が嘘のように無くなってしまった。

パッと目を見開き、真っ暗な天井を見つめる。

胸に手を当てなくても分かるほど心臓が波打っている。


[どうしよ…、えっと…どうしよ…動けない…]


とっさにCDの音量を大きくしようと思ったが、パニックで体が硬直してしまっている。

そして、私のそんな状態をあざ笑うかの様に、聞こえてくるお姉さんの声の間隔が狭まる。


{あｯ……はｧｯ…はｧうｯｯ……}


(ヤバい…これじゃ寝るどころじゃなくなっちゃう…)

慌てて寝返りをして布団を顔まで被ろうとした瞬間


[ひｧｯ！]



(なに今の…なんか一瞬……太股の辺りがヌルッてした様な……)