さよならの向こう側

携帯のメールを整理しながら、貴女とのやり取りを一つひとつ確かめた。あの頃は、メールを出すと返事が来た。その時は当たり前だったこと。


それが。



最初に電話した夜。貴女が私と話したいけど、すごく緊張している旨をメールで繰り返し私に釈明していた件。


懐かしかった。



入院を告げられた際、貴女は衝動的にIDを抹消しデジを退会した。その後、当然ながら私がアップするログに貴女はコメをくれなくなった。


その時の残念さ。今でもありありと思い出される。



私にくれたデジのメールも、ログの足跡も、そこにあったコメントも、貴女が登録抹消すると同時に全て消滅してしまった。


余りの呆気なさに私は呆然とする。







偶然か、運命のいたずらか、見えざる力が働いたのか。









私と彼女は出会い、恋をし、愛し合い、そして･･･











私はこの現実をどう受け止めたら良いのか。










さよなら、と言えば良いのか。





貴女はもう私に会いに来てくれないのか。






貴女は私を大好き、と繰り返した。そう告げながら、貴女は私に何を求めていたのか。何をして欲しかったのか。









貴女への問いは限りなく溢れる。しかし、貴女はもう答えてはくれない。






どうして。





どうして。







何故･･･









貴女は今、何処にいるのか･･･