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Maria-1

2009年04月16日 16:37

マリア中南米からの移民してきた女性の名です。

私が23歳(その年隣の国メキシコオリンピックが開かれた)の春、上司アメリカ赴任した。
渡米前に今の家内婚約を交わし、渡米後現地で家内を呼べる様交渉する事を約束した。週に2通のAir mailを交わしていた。

我々の主な仕事はマーケットであるアメリカ上方を日本にフィードバックする事だった。
上司技術部門統括し、私はその一部のQCと修理部門を受け持っていた。製品の検査結果とそれに伴う修理内容を分析し日本の支社に報告する事が仕事だったので、毎日3,4回はQCと修理部門に出向いていた。

QCと言っても全数検査しているだけだが、そこには3人の若い女性が検査をしている。
その中の一人で小柄な女性が「マリア」である。

彼女は私より3歳上で、今で言うバツ1の子持ちだった。
私は初めての会社でスペイン語を何ヶ月間か習った事があり、本当に少ししかだけど話せたので、彼女に話したのがきっかけで、その後も幾つかの言葉を教わったりしていた。

無論彼女には私には婚約者が居て、帰国後結婚する事も伝えていた。

ある日昼食後、QCの部屋に行くと未だ昼休み中だったが彼女が一人で居た。
私は部屋に入り2,3言葉を交わした後「今度の休みに私のホテルに来る?」と誘った。彼女は即答で「OK」だったのでホテルの場所と部屋番号を知らせ自室に戻った。


我々はマンハッタンの中程でハドソンリバー近くのホテルマンションに一緒に住んでいた。そこは12畳程の2部屋があり、寝室と居間で、上司が寝室で私は居間の隅にベッドを移し、そこで寝ていた。

当日彼に友人が尋ねて来るので1,2時間部屋を空けてもらった。
彼が出掛けてから2,30分した頃、ドアーのブザーが鳴った。

彼女を私のベッドに座らせ、暫く話してから彼女の肩に手を掛けて引き寄せ唇を合わせた。

彼女とは1時間半位だったろうか、彼が帰って来る事も気になり、互いにシャワーをあびて、最寄の地下鉄の入り口まで見送った。


その後暫くは何事も無く過ぎたが私がそこのホテルから少し下った所の安いホテルに移り少しした頃、QCの部屋に行くと彼女が私を呼んでいるような目付きを見せ、傍へ行くと机の上の小さな紙切れに何やら書かれていて、それを見ろと目配せした。
そこには「今度の日曜日会えないか?」と書かれてあった。
私は「OK」と言い、その紙の空いた所にホテルの名前と住所、それと部屋の番号を書いて彼女の顔を見ると「解った」と言う様に首を縦に振り、その紙切れをポケットに入れた。

続く

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