自殺志願女と請負男のｴﾛｽなき性…

人間の♀としての根元的な役割､生殖=繁殖のための象徴であるお嫁さんと言う立場｡息子の小学校の卒業文集でそう言う夢を語る子が皆無だったと言う事実は､多分偶然の産物かも知れないけど｡かと言って職業的な夢を語る子も僅かで｡挙げ句の果て､ごく仲のいい同性の友達と二人だけで無人島で生活って!?自分を包み込む社会との関わりを拒絶して､単なる自閉症と言うより､その先には死の臭いも｡中学生位の女の子同士での自殺が続発したこともあったけど､それは行き着いた先か?思春期の不安定な精神に根差した普遍的な自殺願望ってあることは確かだけど｡確たる倫理も存在しないまま､無秩序に繁栄し､成熟｡更に腐敗を始め､崩壊へと向かいつつあるかにみえる社会､時代｡少子化の背景に死と表裏に存在すべき生殖=繁殖と言う社会の基本的な代謝が深く蝕まれているその時代｡その時代性の闇が､友達の出来た喜びを語った翌日に､自らの殺人を依頼した21才の社会人一年生の普通に夢多く健康的にも見えた女と､家庭を持ちながら､金銭で嘱託殺人を奨励､実践する30男｡発情期にあるはずの二人が会って､交じり合うこともなく無機質な殺人のみが行われる闇の深さ､ｸﾞﾛﾃｽｸ…