そこの綺麗なお姉さん今時間ありますか

「あら　ナンパ？♡」「例え振られても綺麗な女性に声掛けないなんて失礼でしょう」
俺は彼女の手を取り　指先が絡み合うように握った「行きましょうか？」

軽く首を傾げると　彼女は少し驚いた様子で頬を染めた
「どこへ？♡」と彼女が尋ねた瞬間「ここからすぐの・・・秘密の場所です」

と言って歩き出した　数分後　古びた石段を登った先にある小さなカフェの前に立ち止まる
店の前には季節の花々が彩りよく飾られている

「こんなところあったんだ♡」彼女が感嘆の声を漏らす
店内に入ると　温かな光とコーヒーの香りに包まれた　窓際の席に座り

向かい合ってメニューを見つめる「何にする？」と聞くと彼女は真剣な表情で
「悩み中♡」と答えた　しばらくすると彼女が突然笑顔になる「決まった！♡」

その時俺も気づいていた・・・彼女が見ているのはメニューではなく俺の顔だったこと
視線を交わしたまま彼女が口を開く「あなたみたいに・・・苦くて甘いものが飲みたいな」

思わず息を呑む言葉に反応する間もなく　ウェイターが水を持ってきた
慌てて会話を切り替えようとするが遅い　頬が熱くなるのを感じながらメニューに戻る

「じゃあ・・・ブレンドコーヒーと何かお菓子でも？」「いいわね・・・♡」
注文を終えると彼女は妖艶な眼差しで微笑んだ・・・

あなたに素敵な時間が訪れますように