今日の1冊その76

「2355」で好きな歌は「FACTORY OF DREAM」。

こんばんは。玉こんにゃくです。

「家裁調査官・庵原かのん」乃南アサ

主人公のかのんが、様々な事件に関わった少年たちに真っ当な人生を歩ませるべく、奮闘する姿を描く。

発達障害の少年の話が心に残った。両手をグーパーさせるのはいわゆる常同運動だね。
乃南アサのことだから、この本の主題である家庭裁判所のことだけでなく、発達障害についても細かく調べたのだろうなということが窺える、詳細な筆致だった。
そして、相変わらず人の心の機微や人情を描くのが抜群にうまい。

「栗林」で「くりりん」と読ませるの笑った。本当は乃南アサって意外と面白い人なのかも。
さらに、出てくる食べものすべてがおいしそう。

最後の章のタイトルは幸田文リスペクトかな。