- 名前
- イチゴちゃん
- 性別
- ♀
- 年齢
- 43歳
- 住所
- 茨城
- 自己紹介
- 毎日元気に働いてます ゆっくりだけど、はっきり喋ります^^ 嫌がらせを受けていたの...
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伝説の来栖君⑤
2020年05月04日 01:26
~ある日のオフィスにて~
来栖君「イチゴ先輩、ちょっといいですか?」
私「な~に~?」
来栖君「あの、今日は早めに帰ってもいいですか?」
私「い~よ~」」
来栖君「ありがとうございます!」
(何か用事があるのか?など一切触れず)
~10分後~
来栖君「あの、今日ですね」
私「ん?」
来栖君「今日、両親と食事に行くんですよ」
私「良かったね~」
来栖君「はい!」
(それ以上何も聞かない私)
~10分後~
来栖君「あの、イチゴ先輩のお父さんはどんなお仕事をなさってるんですか?」
私「私、父親も母親もいないからわかんないや」
(両親はいない、ということで会社で通してました)
来栖君「あ・・・そうですか」
(そのまま何も話を繋げない私)
~10分後~
来栖君「僕の父は、○○って会社で働いてるんですよ」
私「へぇ~」
(興味ない)
来栖君「けっこう大きい会社で、そこでシステムエンジニアをやってまして」
私「へぇ~」
(興味ない)
来栖君「もう引退の歳なんですけど、会社から辞めないでくれって言われてて
やむなく続けてるんですけど」
私「へぇ~」
(何度も言うが、興味ない)
来栖君「いっつも”そろそろ引退したいんだ”って言ってて」
私「そりゃ大変だねぇ~」
(全く以て興味ない)
来栖君「親父、海外赴任とか何度もしてるんですよ」
私「へぇ~」
(話、早く終わらないかなと思ってる)
来栖君「最初、中国の大連の方に赴任して。そこは2年くらい行ってました」
私「ほぉ~」
(まだ続くのかな、と思ってる)
来栖君「で、そこが終わって帰ってきたら
すぐに”ブラジルに行ってくれ”って言われて、ブラジルに3年くらい行ってました」
私「ふ~ん」
(そろそろ終わるかな、と思ってる)
来栖君「で、ブラジルから帰ってきたら今度は”インドネシアに行け”って言われて赴任して」
私「へぇ~」
(話が長げぇな、と思ってる)
来栖君「で、今は近くの営業所勤務です」
私「ふ~ん」
来栖君「でも、海外赴任も楽じゃないみたいで」
来栖君「中国に行ってたときは、嗅覚障害になって帰ってきたんですよ」
私「へぇ~」
来栖君「ブラジルでは水で苦労したみたいで、お腹壊したり」
私「ほぉ~」
来栖君「インドネシアが一番マシだった、って言ってました」
私「ふ~ん」
来栖君「会社が使ってるシステムが古いみたいで、それをいじったりするのが
親父と数人の社員しか出来ないみたいなんですよ」
私「へぇ~」
来栖君「そうなると、簡単に引退も出来ないって毎度僕にグチを言うんですよ」
私「辞めちゃえばいいじゃん」
来栖君「え?」
私「うち、総合商社だよ?エンジニア派遣なんかお手のモンじゃん」
来栖君「いや、でも親父とか数人しかシステムいじれないみたいで」
私「それはおかしいよ来栖君」
来栖君「どういうことですか?」
私「会社独自で機械と制御(プログラム等)を作ったの?」
来栖君「いや、それはわからないです」
私「外注でしょ?」
来栖君「多分、そうだと」
私「だったら、開発元がプログラムいじれるじゃん」
来栖君「イチゴ先輩、詳しいんですか?」
私「詳しくはないよ。請求書見てれば大抵のことは”触り程度”なら理解できるでしょ?
電算とか派遣から回ってくる請求書に、そこらへんの請求の流れが載ってるからさ」
来栖君「でも、無理だと思いますよ?」
私「何で無理なの?」
来栖君「いや、会社が父に”辞めないでくれ”って言ってるわけですから」
私「来栖君のお父さんって、いくつなの?」
来栖君「67歳です」
私「じゃあ引退できるじゃん。年金も貰えるし」
来栖君「いや、計算したら年金よりも給料の方が金額が良いらしくて」
私「そりゃそうでしょ。辞めないでくれってお願いされるくらいだから
お給料はドカーンとたくさん貰えるでしょ」
来栖君「いや、一旦退職して再雇用なので、初任給くらいしか貰えないって嘆いてました」
私「え?」
来栖君「やってることかわらないのに、給料は安くなったなぁ、って嘆いてました」
私「何で?」
来栖君「え?イチゴ先輩、再雇用ってご存じないですか?」
私「そこじゃねぇよ」
来栖君「え?」
私「何で君のお父さん、再雇用なの?」
来栖君「そりゃ、65歳を超えてますから」
私「会社から”辞めないでくれ”って言われるくらいの人が、再雇用になるわけないじゃん」
来栖君「どういうことですか?」
私「うちで言うと、取締役の鈴木さん。知ってる?」
来栖君「いや、存じ上げないです」
私「鈴木さん、元々は食料カンパニー(食料部、と思ってください)の部長だったのね。で、あの人去年で退職の予定だったの」
来栖君「はい」
私「で、会社が引き留めて取締役って肩書と、現役時代+αのお給料を約束して
残ってもらってるの」
来栖君「何でですか?」
私「あの人じゃないと卸さない!って取引先がいっぱいあって、止められたら新規開拓しなきゃいけなくなるからだよ」
来栖君「へぇ~」
私「来栖君のお父さんも、辞めないでくれって言われるほど重要なんだから
それくらいの肩書とか貰えるはずだよ?」
来栖君「いや、父はそういう肩書はないですよ」
私「そりゃ、再雇用の人で肩書有りなんて聞いたこと無いよ」
来栖君「はあ」
私「辞めないでほしい人に、そんな冷遇するかね?」
来栖君「いや、でも父は辞めたいって言ってまして」
私「本社勤務とかじゃないの?」
来栖君「いや、実家近くの営業所です」
私「本社はどこにあるの?」
来栖君「詳しくは分からないですけど、都内ですかね」
私「お父さんがいないと、会社のシステム直したり出来ないんでしょ?」
来栖君「はい」
私「そんな重要なことをする人を、いち営業所勤務させるかね?」
来栖君「いや、それは分からないですけど」
私「来栖君がもし、お父さんが務める会社の社長だとしてさ」
来栖君「はい」
私「会社で色んな機械を制御する重要なプログラムやシステムを直せる、超重要な人を
地方のいち営業所に飛ばしたりする?」
来栖君「・・・しないですね」
私「でしょ?」
来栖君「そうですよね・・・」
私「さらに言わせてもらうとさ」
来栖君「はい」
私「お父さんとか、そのプログラム直したりできる他の社員さんって年齢が近かったりする?」
来栖君「はい。ほとんど同じ年代だって言ってました」
私「そこなんだよなぁ」
来栖君「何がですか?」
私「仮にお父さんその他に、会社の重要なプログラムを任せていたとして
それってお父さんたちが若いときに作ったわけでしょ?」
来栖君「そうだと思います」
私「パソコンがこれだけ進化してる世の中でさ、20年も30年も同じプログラムを使うってのも
あまり納得いかないし」
私「何より、機械を制御してるプログラムなんだからさ。機械を入れ替えたらプログラムだって
進化したりしないといけないでしょ?」
来栖君「そうですね」
私「なのに、古い機械を使い続けない限り、古いプログラムなんて使わないでしょ?」
来栖君「いや、でもそのプログラムで中国とかブラジルの機械を動かしてたみたいでして」
私「それも疑問だよ」
来栖君「え?」
私「人件費を浮かせるための、海外拠点でしょ?」
来栖君「そうだと思います」
私「古い機械を使い続ける理由にならないよ」
来栖君「どういうことですか?」
私「大量生産を行うのに、古い機械よりも新しい機械の方が生産性は上がるでしょ?」
来栖君「はい、普通はそうですよね」
私「古い機械をわざわざ作って、海外で使ってるって事になるよ?」
来栖君「でも、父がそう言ってましたから」
私「来栖君。君のお父さんはプライド高いのかい?」
来栖君「どうなんですかね?」
私「息子に見えないのをいいことに、話を大きく言ってないかね?」
来栖君「それは無いかと。メリットないじゃないですか」
私「あるよ。だって来栖君は両親の言うことは全部丸のみで信用するじゃん」
来栖君「そんなことないですよ」
私「そんなことあるよ!だって前にもお父さんの話したけどさ、来栖君のお父さん
美味いもの食べ歩きが趣味だって言ってたじゃん?なのに食べ歩くのジョナサンとかバーミャンとかじゃんか。それはフランチャイズでレンジでチンのものばっかだから、味にあまり偏りがないでしょ?
個人でやってる定食屋さんとかお蕎麦屋さんとか、洋食屋さんで食べるってのはわかるけど
何でフランチャイズのお店にばっかり言って”趣味:食べ歩き”って言えるんだよ?
しかも、さっき嗅覚障害だって言ってたじゃんか」
来栖君「はい、だからいつも何を食べても”味わかんないな”って言いながら食べてます」
私「もうおかしいじゃん。お父さんが君に大きく見せようとして、話を誇張して言ってるだけなんだよ。
実際はお父さんがいなくても会社は回るし、困らないんだよ」
来栖君「いや、それはないんじゃ・・・」
私「そもそも、お父さんたちが引退する前に新しい機械だのプログラムだの、お父さんの会社の上層部はしっかり考えて実行してるよ。じゃないと会社が回らないじゃん。だからただのお父さんの”誇張”!!」
来栖君「そうなんですかね」
どうせ誇張ばかりの”家族の自慢話”はいいから、仕事してくれないかな
と心から思った私なのでした
このデジログへのコメント
こんばんは
ご無沙汰してます。
いちごさんのデジログ読んでるといいツッコミ入れてるなと感心してしまいます。
って言うか突っ込みどころ満載ですね。
いつも楽しく読ませてもらっています。
おはようございます
いるいる~!って感じですね
誇張して人に話をするひと
そしてそれをそのまま真に受けて人に話をする人
最近、そんな輩が、やたらと増えてきた気がします(笑)
こんばんは~
来栖君パパも同系統だったんですね(^w^)
自分が居ないと会社が回らないって勘違いの方々(苦笑)
来栖君シリーズ益々楽しみになりました(笑)
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