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【お題日記】とてもお世話になった人

2017年05月14日 22:44

この題は取り用によっては上から下まで幅広い意味を持つが、さて、どうしよう。


インド仏教の中観派には空の思想がある、いわゆる縁起ってやつだ。


空とか縁起というのは本来は相互依存性ということ、

全てのものは相互依存で成り立っている、、からカチッとした実体みたいのはないよ、というのがインド大乗根本にある。

そういう意味では私なるものがここに在るのは相互依存によるもので、ありとあらゆるものに依っているわけだ。

だから自分にとってとてもお世話になった人というのは自分が知っているからそう思うので、もしかしたら、いや、もしかしなくても気がついていないだけで、とんでもなくお世話になっている人々やものが無数にあるだろう。



さてさて、ついでに書いておくと、古代ギリシャから中世キリスト教神学では、こうしたものの相互依存性は当たり前だが認めているわけだ。

だが、決定的に違うのは相互依存しない他から独立した実体が存在する、というところ。

よく仏教系の人が例にだすのが、車なんだけど、要するに、車というのはタイヤだとかエンジンだとか、さらに細かく分解すると、結局はバラバラになり、車というものはなく、ただ個々の部品の集合体に過ぎない、だから車という実体はこうした部品が相互に結びついて作り上げるもので空である、という。

まあ、これはミリンダ王の問いという仏典にまんま載っている話なんだけどね。

これはこれで正しいとは思うのだけど、

でも、部品だって無意味に集まっているわけではない。
意味があってそれぞれのポジションがあるわけ。
つまり部品が車となるためには設計図が必要なんですよ。
そしてこの設計図というのは物質ではなく観念だから、この観念こそがこの世界を組み立てる根本として先行して存在する、というのが西洋哲学なんです。

観念はものではないから相互依存しない、それぞれが独立した実体、これをイデアという。


仏教でもこうしたものを考えないわけではなく、それをダルマ、法、というわけです。


こういう話は面白くて仕方ないんだけど、これが宗教とかになるとね、何というか、つまらないですね。

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