犬神家の一族

時は昭和２２年　信州の犬神財閥の創始者　犬神佐兵衛(仲代達矢）が莫大な遺産を残して永眠

佐兵衛は生涯妻を持たず　それぞれ母親の違う　松子（富司純子）　竹子（松坂慶子）　梅子（萬田久子）という娘三人がいた

しかし佐兵衛の死を一番悲しんでいたのは　彼の恩人　野々宮大弐の孫娘で佐兵衛も可愛がっていた珠世（松嶋奈々子）だけである

佐兵衛の遺言状が顧問弁護士　古館恭三郎（中村敦夫）によって金田一耕助（石坂浩二）の立会いのもと　血縁者がすべて揃った時に開封されることになった


　　　　　　　　　　　　　遺　言　状


ひとつ　犬神家の全財産　ならびに全事業の相続権を意味する　犬神家の三種の家宝　斧　琴　菊は次の条件のもとに野々宮珠世に譲られるものとす


ひとつ　但し　野々宮珠世はその配偶者を　犬神佐兵衛の三人の孫　佐清（尾上菊之助）　佐武（葛山信吾）　佐智（池内万作）の中より選ぶこと

その選択は珠世の自由になるも　もし珠代が三人のうちの何人とも結婚することを承知せず　他に配偶者を選ぶ場合は　相続権を失うものとす


ひとつ　三人が三人とも　珠代との結婚を希望せざる場合　あるいは死亡せる場合は　三人の相続権に関するあらゆる権利を失い　珠代は何人と結婚するも自由とす


ひとつ　もし珠代が相続権を失う場合　佐清　佐武　佐智の順で犬神家の事業を継承し　全財産は五等分し　その五分の一ずつを三人に与え　残りの五分の二を青沼菊乃（松本美奈子）の一子　青沼静馬（生死不明）に与えるものとす


ひとつ　珠世　佐清　佐武　佐智の四人が死亡せし場合は　犬神家の全財産を青沼静馬が相続することとする


ひとつ　行方不明の青沼静馬の消息をつかみ得ず　あるいは静馬の死亡が確認されたるときは　犬神家の全財産は・・・



静馬とは　佐兵衛が５０を過ぎた時に親子ほど歳の離れた工場の女工　青沼菊乃に生ませた子だった

遺言状の驚愕の内容に一同は騒然となる

そしてまもなく　血で血を洗う争いが始ろうとしていた


「犬神家の一族」（２００６年日本映画）
監督：市川崑
原作：横溝正史
テーマ曲：大野雄二


ずらずら書いたねぇ！あ・ら・す・じ！（笑）


予告編のインパクトに踊らされ　今年一番に観たえーがデス！

湖から突き出た脚と　白いゴムマスク被ったスケキヨくんに

この二つ　キャラクター化しちゃったよねぇ

どっちもまったくもって全然カワイくないけれど　それをキャラクターにしちゃった　その発想は好きですワ

ちなみに画像がスケキヨクンです


最初に述べておきますがアタクシ　原作読んだことありません

３０年前の前作も未見です

「犬神家の一族」ってこーゆーハナシだったのかぁ！

ってな具合なワケです


犬神家の人々のなんともドロドロ　オドロオドロした　人間なんだけれど　どこか妖怪染みた感じが思った以上にステキでした！

気がおかしくなった小夜子（奥菜恵）がカエルもってボサボサ頭で湖に突き刺さる脚を発見し　

「　オモシロイことしてるわねぇ。。。あたしも仲間にいれてよぉ」

と言うシーンが最高！

アタクシ　このシーンの奥菜恵になりたいとさえ思いました！！

白いゴムマスク被ったスケキヨくんが一族の前でマスク取るシーンもステキ！

うわぁ～～このヒト　ニンゲンじゃなあぁい。。。

というくらいのインパクト！！

菊人形の上の生首やら　窓にこびり付いた恐怖に慄いた顔の死体　青沼菊乃をリンチしにいく三姉妹。。。などなど

別世界の妖怪人間のハナシだと思って観ると　暗いハナシだけれど　奇妙な笑いがこみ上げてくる強烈なえーがだと思います


ところで　　すべての殺人事件の発端になった遺言書

コレさあ。。。どうなのよぉ！？

よくよく読んでみると　非常に無茶苦茶な内容ですよねぇ？

遺産ってさぁフツウ　配偶者とその子供に分け与えられるモノなんでしょ？

佐兵衛の場合　配偶者と呼べるヒトが居なかったから（子供産ませた女性は全員“妾”よね）子供に財産がいくはずだよね　フツウ。。。

で　その“子供”ってのが松子　竹子　梅子の三姉妹と女工に生ませた生死不明の青沼静馬になるワケだけれど　遺言書では　松子　竹子　梅子がまったく無視されている！！

そりゃあ怒って当然よねぇ。。。＾＾；

まぁ　妾の子達だから　認知しているかしていないかって問題も出てくると思うんだけれど　一緒に住んでるんだから認知していないワケないと思うしサ　

遺言書って故人の意思が反映されるワケだからしょうがないけれど　こんな遺言書じゃ　骨肉争いを起こるの目に見えると思うんだけれど　佐兵衛はそれを望んでいたのかなぁ。。。

つーか　望んでいたとしか思えないよねぇ。。。

何のために！？

珠世の幸せのためかなぁ？？

でも珠世ははたしてそれで幸せなのかなぁ？？


今回は妖怪人間達に気をとられて　物語の本質にあまり触れられませんでした。。。

機会があったらもっかい　「犬神家の一族」観てみたいと思います