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今読み返したい本
2014年10月24日 22:39
初めて読んだのはもう二十年以上前か・・・
「豊饒の海」
三島由紀夫の遺作
発表当時は彼が楯の会の運動に熱心になっており
おそらくそれも原因の一つに挙げられるのだろうが
文壇からはほぼ無視もしくはけちょんけちょんに貶されていた
「春の雪」
「奔馬」
「暁の寺」
「天人五衰」
という四編の長編からなる平安時代の「浜松中納言物語」という作品をモチーフに取り入れた転生の物語
三島由紀夫のこの作品は仏教の教理の中でも最も難しい「唯識」という思想が根底にあり
唯識=法相宗の勉強をかなりしたようだ。
今で言うところの深層心理に近い「末那識」「阿頼耶識」という唯でさえ難解な事を作品に散りばめ、浜松中納言物語の「夢」と「転生」も取り入れているので作品が難解になるのも当然である。
とは言っても各巻には起承転結もあり読む分には全く支障はない、ある意味、深読みしなければ簡単といっていいくらいでもある。
実際に三島の死後三島論を書いたフランス人女性作家のマルグリット・ユルスナールは「暁の寺」に出てくる登場人を表して「マルキ・ド・サドにかぶれたシュールレアリスト」と看破している、というのもこの人物のモデルがサド文学を日本に本格的に紹介し、シュールレアリスムにも造詣の深かった三島の盟友というべき仏文訳者の「澁澤龍彦」である。
んんん~
なんか真面目に作文すると横道に逸れていく・・・
ので戻します
冷静な判断を下すと三島の最高傑作は「金閣寺」でその後は文学者というよりも流行作家に成り下がってしまっている。長編は特にそうで面白いが文学的にはどうかという作品が多い「午後の曳行」などはまさにそのような作品。作品のテーマや登場人物はとても興味ふかくて面白いのだが。
正直な話当時の分断の人たちが三島を嫌ったのは全共闘全盛で左翼万歳の時代にそぐはない保守思想にある。あの時代に本気で日本という国の国体を・・・・・
またそれた・・・
とりあえず「春の雪」
この作品は三島にしか書けない作品です
学習院という特殊な学校で特殊な人々に囲まれ日本の華族文化をリアルに経験している市井の人三島にしか
書けない雅な平安絵巻を思わせる美しく悲しい物語、最後の「天人五睡」では見事な結末を見せてくれる
残念なのが時間がなかった
あと5年あればこの作品ももっと深く三島文学の金字塔となっていただろうと思うと残念でならない
事実、「天人五睡」は創作ノートと作品が全く違うという事実がある、三島にもう少し作品を寝る時間があれば・・・
読もうまた
このデジログへのコメント
> れい華さん
恐らく美輪明宏は・・・ですね
三島を語るとちょいと哲学入ります(笑)
三島の最後の「檄」を読むと三島という仮面を脱いだ生の平岡公威の言葉が伝わりますよ
また三島書きます!
私は本を読む時間がなくてあまり読んでませんが最近、重い腰を上げてすべてがFになるを読み始めましたww
> アイギスさん
どんな本でもいいんです
活字の世界は面白いですよ
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