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黒百合医院 改

2012年03月06日 03:04


森の中を一人の男性が歩いている。
私がこの病院の存在を知ったのは
つい最近だ、

ひと月前に余命半年のガンであることを
知らされた私はやっとの思い出で
この病院にたどりついた。

百合病院
患者たちがここにわらをもすがる思いで
会いたがる天才女医がいるという…


ここに黒百合刹那という医者がいるだろう?
彼女に手術を頼みたいんだ

看護婦は困った顔をして
看護婦にすがっている

あいにくですが病室はいっぱいでして…

俺は金子財閥の跡取り
金ならここにいくらでもある
まだ27歳なんだぞ、これから会社の経営もあるし
まだやりたい事があるんだ

しかし…


何事かしら?
先生…

百合が入り口までやってくる。

これが黒百合刹那
なんだ思った以上に若い…

いくらお金をつまれても
できないものはできません。
せいぜい残りの生命を有意義に
生きることですね…

そんな…
このまま俺は死ぬのか…
頭を抱えてうつむく

先生…

金子さん
ちょうど今、ベットがひとつ空いたそうです…

百合は手を差し伸べる
助かりたいのなら私の手を取りなさい。

手を取る。

ありがとう…

こうして私は黒百合病院に入院することになった。



手術知る

主人公はベットに横たわりながら
彼女の姿をみている。

まさかこんな若い娘が執刀医兼院長だとは…
悲しみを秘めた深い瞳…吸い込まれそうだ…

メスが肌に近づく

悪性腫瘍はすべて
取り除きました、
術後の経過が順調なら
一週間後には退院できます。

ありがとうございます、あなたは私の天使だ…

そういう言い方はやめてください
私はただ、あなたのために
するべきことをしたまでですから。

飾らない姿も美しい…
あの女医とあと一週間しか
一緒にイられないのは惜しい…
なんとかお近づきになれないものか…

やめといたほうがいいぜ



身を滅ぼす事になる…

おいあんた術後なんだろ?
酒なんてどこで手に入れたんだ?
ここの病院のナースからだよ…
ここでは自己責任タバコ、酒が許されてるんだ
患者の救済処置のためにな

救済処置?

俺も同じく余命数ヶ月の
宣告をうけてここに入院した。
そして今まで何回も入退院を繰り返してる。

どうしてそこまでするんだ…

彼女笑顔のためさ…
笑顔

麻酔で眠っている間は気が付かないが
彼女は手術中だけ笑顔になる…

手術室からキャハハという声がきこえている。

真相を確かめるために
金子彼女の元へ

明日退院するので今のうちの
お礼を言っておこうと思って
君も大変だね…こんな森の病院を
一人で切り盛りしているなんて

今まで恋もしたことないんじゃないのかい?

ないわ…私にとって医学こそが恋人だもの

幼い頃私は目の前で両親を亡くした
それから…笑うことを忘れたわ…

でもそんな私を救ったのが医学だったの
メスを握り、患者の血と鼓動で
生命を救う実感を得ている時だけ
すごくうれしくなるの…

金子、黒百合の手をとって

恋をすれば変わるさ
大切な人が出来れば
自然と笑えるようになる…

ここは君を狙う野蛮な男ばかりだ
僕は君に生命を救われただから
君をここから救いたい…
どこかの大学病院も斡旋する…

このままでは私はあなたをおいて
ここを去ることはできない。

目を合わせる

私に恋したら…
死ぬわよ…
あなた

どきっ

はやくここを出たほうがいいわ、
そのほうが身のためよ。

どうすれば?
どうすれば君は微笑んでくれるんだ!




退院後、私は何度も彼女の元を尋ねたが
病気じゃないひとはここにはいる必要はないわ。

門前払いだった。

送った花束も、宝石
すべて受取拒否で戻ってきていた。

ただ、献金だけは受け付けるとうので
私はあるだけの資金を黒百合病院に献金し続けた。


大きな家

看板には 快復記念パーティ

父親は彼に
さあ、息子よみんなの前で俺の挨拶をしろ…

みなさまご心配をおかけして
申し訳ありませんでした。
余命半年といわれ手術の結果
このように再び皆様の前に立てるようになりました。

今後は金子財閥の跡取りとして
この家に生命をささげ…

ささげ…

百合の顔が思い浮かぶ

こんな家に捧げるくらいなら
がんで死んだほうがましだった。

ザワザワ…

どうしたんだ、いったい?
まだ病気でナーバスになってるのか?

もう一度、黒百合にあうんだ
そしてわらってもらうんだ…

彼はナイフを手に取ると自分の腹に突き刺したのであった。



百合病院
まさか手術した後をナイフで刺すなんて

こうでもしないと君に見てもらえないんじゃないかと
思ってね…

そういえば、この病室に包帯の男が
いただろう退院したのか?

死んだわ…
ちょうど先週。
危篤状態になって、朦朧とした意識の中で
彼は言ったわ。

麻酔をかけないで
手術してくれってね…

主人公は気づいたように下を向く

わかったでしょう
私に恋するとこうなるの…
彼もかつては起業社長だったのに
最期はこのざまよ…

彼は病室を出るときに
彼女の姿を目撃する。
彼女は泣いているようである。

はつ!

やはり、彼女をほうってはおけない…
何としてでも彼女を手に入れたい
そして私だけに笑顔を見せて欲しい!

彼はナイフでまた体を刺してしまった。

先生!金子さんがナイフ
また傷跡を!え

それから私は退院日が近づくたびに
体を傷つけていった。
彼女のそばにいたいそれだけのために…

それから半年後

あ、あの…いいんですか?
術後なのにお酒なんかのんで…
いいんだよ…
ここでは末期患者への特別処理で
許可されてるんだ…
おれはもうここに1年以上入院してる

一体何のために…

彼女笑顔のためさ。

あの女を好きになったら
最期…身を滅ぼすぜ…



あんた、家族はどうしたんだ
親父の金をここに献金しちまってな
ほぼ巻頭状態だ…
俺にはもう黒百合しか残っていない…


その夜

看護婦
心拍がさがってきています。
もう手の施しようがありません。

百合
手術、手術してくれ…
もう手遅れだ今までの無茶な
行いで…お前の臓器はどとんどが死んでいる…

お願いだ…
最期にの




あなたも同じ運命をたどることになって
今までこうした人間は何人いた?
何人もいたわ数えきれないほど…。

彼女はメスを持ってにこりと笑っている

俺は
彼女笑顔
薄れていく意識の中で
しっかりと記憶に焼き付けた。



空っぽになったベッド

テラスに佇む黒百合
後ろから、

先日、金子の隣にいた男
百合さん…今までありがとうございました
もしよかったらまたお会い出来ますか?
あなたの笑顔を見てみたいんです…

百合は後ろ姿ながら
口元が笑っている

死ぬわよ…
私に恋したら…
と後ろに振り向いて話す。

このデジログへのコメント

  • ポマポマ 2012年03月06日 23:58

    > kanagawaさん

    そうかじゃあどうしようか
    看護婦さんに聞いてみるとかそういう感じにすっか

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