見出しってむつかしい

2日続けて午後11時台に眠くなって目が覚めると1時ごろ。そこですぐ寝ればいいものを、余計なことを始めて夜更かし。
するとその日の夜も早く眠くなる…というループにはまりました。

今日はそのループを断ち切るべく？、この時間にログを更新します。

と宣言した割には書くことがありません。なので、最近見かけたヤフーニュースのヘッドラインから２つほど。

最初のはこれ。

[松坂屋元社員が3.7億円着服]

これみた時は、「すげー。経理関係の人かな？3億も何に使ったんだろう？」と思って（野次馬根性丸出しですね）記事をクリックしました。
すると、「元従業員が３億７０００万円の架空請求」とあります。ですが、クリックした時はこの着服と架空請求の違いに気づきませんでした。

で、記事を読むと、その着服した社員は経理関係ではなくて外商部だから販売員のようで、「どうしてそんな下っ端が店のお金を横取りできるんだろう？」とますます不思議に思うのでした。
そして読んでいくと、その販売員がノルマ達成のために品物を売れたことにして自分でその品物を換金し、不足代金をお客さんから架空請求で補っていたのだが、昨年不審に思ったお客からの問い合わせでバレた、ということらしいです。
なーんだ、と思ってしまいました。
なので、3.7億円着服といっても着服した人の懐には（多分）一銭も入ってないのでしょう。お店はお客さんが余計に取られた2億8千万だかを弁償したそうです。差額の9千万くらいが現物を換金したお金です。

さて、この事件、誰が「着服」したのでしょうか？
この元社員は金銭的には少しもいい目を見ていません。ノルマを達成したというプライドが保てただけです。
会社は3億弱の損害ですが、本来は3.7億損害のはずが、換金分の9千万くらいは返してもらっています。

この損害分をだれが得したかというと、この元社員さんが換金した相手方になるわけですね。
どうやって換金してたのか知りませんが、相当買い叩かれています。
それでも買った方は盗品と知らずに買ったのでしょうが（そりゃ知ってたら共犯だし）、お得なお買い物だったわけです。
そんなわけで、換金業者ぼろ儲けだなぁ、と変なところで感心したのでした。
宝飾品の類だったそうですから、ヤフオクに出品したとは思えませんが、素人さんが換金するのは大変なのね、と変なところで感心しました。

それにしても、最初から「架空請求」をいれて「松坂屋で3.7億円架空請求」てな感じの見出しだったらこんな誤解しなかったのに、とうらめしく思いましたとさ。


もう１つはこれ

[邦人に100倍運賃韓国で摘発]

これは正しく読める人もいるかもしれませんが、私は「100倍運賃」と「摘発」という部分から、

「邦人が韓国で不正乗車か何かで摘発されて、100倍運賃の罰金を払った」

と読みました。韓国って罰金100倍なんだ、厳しいなぁ、へー、と感心しながら記事を読むと、

「韓国で悪徳タクシーの運ちゃんが邦人相手に100倍の運賃を請求、払うまで車内で監禁するという事件があり、その運ちゃんが摘発された」

ということでした。100倍といっても、200円の所が2万円だそうで、なーんだ、です。韓国じゃなければ、「海外では日本人相手のぼったくりタクシーがある」というよくきく話です。
これなんか、せめて
「韓国で邦人に100倍運賃請求」
となっていれば、邦人が摘発された、と誤解することはなかったのに、と思ったのでした。


きっと、正確な見出しよりも興味をもってもらえる見出しの方が望まれているのでしょう。多少のウソがあったとしてもリンクをクリックすれば内容がわかるのですから。
とはいえ、東スポの類じゃないのですから、もう少し気をつかってほしいなぁ。
ま、ヤフーニュースの見出しなんて1日に100近くあるのですから、１つや２つはこんな誤解を招く見出しがあっても不思議はないわけですし、日本語はかなり自由に解釈ができる言語だから難しいのもわかりますけど、それでも、もう少しちゃんと見出しを校正できる人はおらんのかね、と思う今日この頃でした。