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いい話…超のつく前向き極まれり ?
2011年05月09日 21:07
こころのチキンスープより
真の祝福は往々にして苦悩、喪失、失望の形をとって現われる。
だから辛抱しよう。
そうすればじきに正しい形になって現われる。
ジョセフ・アディソン
その年のクリスマス・イブは日曜日に当たった。
教会の青年部の例会は、おおいに盛りあがるはずだった。
朝の礼拝のあと、ティーンエイジャーの娘を二人もつ母親に「今晩、娘たちを車に乗せてもらえないでしょうか」と頼まれた。
彼女は離婚していたし、まえの夫は引っ越してもうこの町にはいなかった。
「それに夜は車を運転するのがこわいものですから」と彼女は言ったが、いかにも夜には雨が雪に変わって道が凍ってしまいそうな寒い日だった。
私は娘たちを会に連れて行ってあげると約束した。
その夜、娘たちを横に乗せて車で坂をあがって行ったときのことだ。
前方の橋の上では多重衝突事故が起こっていた。
私はその場をかわそうとブレーキをかけたが、道路が凍結しツルツル滑って止まることができない。
私の車はもう一台の車に追突してしまった。
横を見て、娘たちが無事だったと思った瞬間、となりの娘が悲鳴をあげた。
「キャーッ、ドナ!」
私はまえにかがんで窓側の娘のようすをうかがった。
当時はまだ車にシートベルトが付いていなかったから、ドナは顔で窓ガラスをぶち割ってしまったのだ。
割れた窓ガラスのギザギザで、左頬に二つ、ぱっくりと大きな傷口ができていた。
血がタラタラと流れ落ち、見るも無惨な光景だった。
幸いなことに、ほかの車にいた人が救急箱をもっていたので、なんとか出血を止めることができた。
警察官は「あなたのせいじゃありませんよ。避けようのない事故でしたから」と言ってくれたが、私の気分は最低だった。
16歳の美しい娘が顔に大きな傷あとをつけたまま生きて行かなければならないとは。
それが、私の車の中で起きたことなのだ。
病院で、ドナはただちに縫合手術を受けた。手術はなかなか終わらなかった。
私は看護婦に「どうしてこんなに時間がかかるんですか?」と聞いた。
すると看護婦は、「今日の当直医がたまたま美容外科の先生だったんですよ。だから時間をかげで、ていねいに縫っていらっしゃるの」
ということは、傷あとは最小限ですむということである。
こんなひどい惨事ではあったけれど、結局は神さまの力が働いていたのかもしれない。
ドナを見舞いに行くのはこわかった。
私に腹を立て、責めているに違いないと思ったからである。
クリスマス時期でもあり、たいていの患者は家に帰り、一刻を争う手術以外は先延ばしになっていた。
ドナのいた階にも、患者はほとんど残っていなかった。
私がドナのようすを看護婦に聞くと、彼女はにっこり笑って、「ええ、元気ですよ。いえ、元気どころか、ドナは太陽のよう。いつも楽しそうだし、私たちの仕事についてあれこれ知りたがってね。大きな声では言えないんだけど、この階には患者さんが少ないので、私たちは暇をもてあますと、何かと口実を作っては、ドナの部屋におしゃべりに行くの!」
私はドナに会って言った。
「こんなことになってしまって、本当に申しわけありません」
だが、彼女は「メークすれば平気よ」と私のことばをふり払うと、興奮した口調で看護婦の仕事がどんなに素晴らしいかを熱っぽく話した。
上機嫌だった。生まれて初めて入院し、いろいろなことに興味が湧いたらしい。
その後、学校に復帰してからも、ドナは事故の模様と病院生活の話を繰り返し語って聞かせて、クラスの注目の的になった。
彼女の母親と妹も、事故の件で私を責めるどころか、わざわざやって来て、あの晩私が送ったことに対してお礼を言ってくれた。私の気持ちはずっと楽になったが、それでも美しい少女の顔に傷をつけてしまったと思うと、心が痛んだ。
1年後、私は別の街に引っ越し、ドナの家族とは連絡がとだえた。
それから一五年たって、私は再びあの教会の催しに招待された。
催しの最後の晩、私にさよならを言ってくれる人々の中にドナの母親がいるのに気づいた。
とたんに、あの血なまぐさい事故の思い出が戻ってきて、私は身震いした。
だが、ドナの母親は、私のまえに立つなり、にっこりと晴れやかな笑顔になった。
それどころか、ドナのようすを聞くと、笑いだしそうにしながら
「どうしてると思います?」
そして母親は言った。
「ドナは看護婦になることに決めたんです。看護学校に行き、優等で卒業しましてね。病院に就職しました。そこで若いお医者さんと出会って幸せな結婚をし、二人の子どもに恵まれました。あなたに会ったら、忘れずに伝えておいてって、たのまれましたよ。あの自動車事故が、自分の人生で起きた最高のできごとだったって! 」
ロパート・J ・マクマラン二世
このデジログへのコメント
スパイダーさん:ほんとに。ここまで前向きに考えられたら世界が凄く変わりそうです
何事も前向きに捉える事が
結果的にいい方向に行くって事ですね。
上手く行かないと思えば上手く行かない
水さん:ほんとにそうですね私はついネガティブ思考になっちゃう
キテヒさん:私もついネガティブ思考になります。ここまでポジティブに生きれたらと思っちゃう
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