傷つけた痛み

見開いた
君の瞳から
滴り落ちるものは

濁流となり
私を押し流し
私の自由を奪い
私に思い知らせ
刺し傷の一つでも
作らねば気がすまない
熱く煮えたぎったものなのか

君の頬に幾筋もの水路となり
顎から滴り落ちるものは

清水となり
私をその中で許し
どこか遠く新しい地へ
運んでくれるものなのか

唯一つ確かなもの
私は決して許しを求めない

煮えたぎるものの中で
ひどい火傷を負おうと

清らかな許しの中で
安堵の一息をつこうと

それは君が決める事
私はただ黙って
君から滴り落ちるものを
受け止めるしかない

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人を傷つけたこと。それは元にはもどらないこと。
傷つけたという痛みをいつまでも忘れず、その人を
思い出していても、その人にとっては預かり知らない事。
頬に流れた涙は、私を断罪するものだったのか。許しの涙だったのか。届かぬ思いの果てだったのか。
自分自身への後悔のものだったのか。
　それは今もって判らない。傷つけた痛みを忘れる事はできない。それは何の意味ももたない想いだが、今でも忘れられない。

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浜田省吾

傷心

https://www.youtube.com/watch?v=aBInKY_5mPU