- 名前
- しあん
- 性別
- ♂
- 年齢
- 64歳
- 住所
- 愛知
- 自己紹介
- 音楽、映画、スポーツ、ドライブなどなど好きなこといっぱい 好奇心旺盛なことだけがとり...
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Tales of Planet Tecle 18
2010年05月31日 20:48
第一章 アファレスとウヴァルス
第七話 迷いの森 2
二人がリルウヴァルトの森で悪戦苦闘をし、やっと眠りについた頃、コトルーに向かってハルムは
「あの子たちは大丈夫でしょうか?
シフォルの話では、もうリルウヴァルトの森に入っているはずだと言うことでした
あの森に立ち入って帰ってきたウヴァルスはいないとミリサも言っています
とても嫌な予感がするのです」
と話していた
それに対してコトルーは
「他の誰でもない私たちの子供たちなんだからきっと大丈夫だ
それに今回はリリルが霧の谷まで来て欲しいと言って呼んだのだし、イツキスの記憶力はわしらも舌を巻くほどじゃないか
そのイツキスがいかな迷いの森とはいえ道を間違うはずがないだろう?
それに、エノアも一緒にいるんだから心配することはない」
と言い切った
ハルムはそれでも
「そうだと良いんだけど・・・ミリサがいつも心配そうなのが気がかりで・・・」
と、ひとり気を揉んでいた
そんなハルムをよそに、コトルーは
「明日もミリサにキシカの加工を教えるんだろう?
早く眠っておかないと怪我をするぞ」
と、言って床に就いた
ハルムはひとりで旅に出た二人を想い、遠い目をして心を痛めていた
そして翌日の朝・・・
イツキスとエノアは、昨日の夜とは違う場所にいるかのような風景の変貌ぶりに驚いていた
エノアは笑いながら
「やってくれるわね
ここまで大胆にやられたら、もう残す手はひとつしかない
お兄ちゃん、今から起きることは誰にも口外しちゃダメだよ!
きっと私にしかできないこと・・・
いえ、私たちにしかできないことだから・・・」
と言うと、森の中の道の無いところに入っていき、そこに木切れを組んで祭壇のようなものを作り出した
イツキスが
「一体何をはじめようっていうんだい?」
と訊くと、エノアは
「黙って見ていて!」
と、説明を拒んだ
そして祭壇が出来上がると、そこに火をつけ、目を閉じて祭壇に向けて話しだした
「助けて・・・お願いだから・・・森を抜けられなくて困ってるの・・・誰かが邪魔をしてる・・・助けて・・・お願い
私に力をください・・・ここに来て!・・・あなたの助けが必要なの!・・・お願い!!ハルム!おかあさん!!」
そしてその時リリルの街では、ハルムがコトルーに
「今すぐにリリルの丘の石舞台まで連れて行って!」
と懇願していた
リリルの丘の石舞台は、この街のお祭りの時にアファレスと男だけが入ることを許されている場所だ
そこに連れていけと?
わけのわからないコトルーは、とりあえずハルムを連れてリリルの家に行き、シフォルとミリサに相談した
どうしても今すぐに石舞台に連れていけと言うハルムの尋常でない頼み方を見て、シフォルとミリサは石舞台に連れていくようにコトルーに言った
しかしコトルーはあそこに立ち入ることのできるのは祭りの時だけに限られているし、そこに立てるのはアファレスと男だけだと言って頑として譲らなかった
それに対して、ハルムは
「エノアが呼んでいます!
今すぐに行ってあげなければ!」
と、自分ひとりでも石舞台を探していくのだという勢いで、シフォルとミリサにも協力を求めて強く石舞台に行くことを求めていた
そして、3人に説得されたコトルーは渋々ながら折れて、4人で石舞台に行くことに同意した
ちょうどその時迷いの森の中では、ずっと祭壇に向かって母の名を呼びながら祈り続けるエノアを、イツキスは呆然としながら見つめることしかできなかった
つづく・・・
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https://www.youtube.com/watch?v=HsDORDYBcwA
このデジログへのコメント
> 美雨さん
伝言ありがとう!(^○^)
無理するなよぉ~っ!
1ヶ月エネルギーを貯めたからって、
戻ってすぐに強制退会とか自爆せんようになw
> カスミさん
ありがとうございます!m(_ _)m
気まぐれに出没しますので、気が向いたら遊んであげてくださいね(^-^)
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