- 名前
- しあん
- 性別
- ♂
- 年齢
- 64歳
- 住所
- 愛知
- 自己紹介
- 音楽、映画、スポーツ、ドライブなどなど好きなこといっぱい 好奇心旺盛なことだけがとり...
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Tales of Planet Tecle 16
2010年05月17日 22:15
第一章 アファレスとウヴァルス
第六話 ミリサ再び 2
「遅かったなミリサ、こっちだ!」
ミリサは、リリルの街に着くなりすぐにシフォルに呼び止められた
まだ幼い頃に先代のミリサを事故で亡くした今のミリサにとって、シフォルはヌハと同様にアファレスとしてのいろはを教えてくれた先生のような存在だった
しかし、まずは街のことやキシカの加工についてコトルーとハルムに直接話を聞きたかったので、シフォルのいるリリルの家を迂回してコトルーの家に向かうつもりだったミリサは少し戸惑った
そんなミリサの表情を見てシフォルは
「そう嫌な顔をしなさんな
お前さんがここに向かってミリサの街を出た時のことも全部知っておるよ
コトルーとハルムにも、お前さんがここにくることも何を準備しておかなければならないかもきっちり伝えてある
いずれヌハもここに来るだろう」
と言うので、ミリサは単刀直入に疑問をぶつけた
「シフォル、あれはいったい何なのですか?
どうしてあの人の名前が名簿に?」
と訊くと、
「あれを見たのか?
見つからないように隠したつもりだったのだが・・・
あれはリリルから預かったんだ
『絶対に中を見るでない』と言われてな
だからわしにはなぁ~んもわからんよ」
とシフォルがはぐらかそうとしたので
「うそっ!
いつもそうやって逃げるのですね!!」
とミリサは怒った
するとシフォルは
「う~ん・・・その姿で怒るなよ
先代のミリサに怒られておるような気分だわい
しかしな、あれをリリルから預かったっていうのは本当だ
10年前にリリルが旅に出たときに、この家には置いておけないからとわしに預けて行ったのさ
そして、中を見るなとリリルが言ったのも本当だ
まあ、そう言われてもわしが見ないわけがないのだがな
わしも驚いたよ
いまだにどういう事なのかまったくわからん
こればっかりはリリルに直接訊くしかないのだろうな」
と力なく答えた
それに対してミリサは、疑うことをせずに
「そうなのですね
リリルは今どこに?」
と訊いた
「霧の谷だろう」
と、シフォルが答えると、
「また厄介なところに・・・
それではこの件にはヌハとあの双子も一枚かんでるのね」
と、ミリサはたたみかけた
するとシフォルは
「勘弁してくれ!
これ以上は本当にわしも知らんのだ
確かにヌハとあの双子はなにか使命を帯びているような気がする
だがそれが何なのかは全くわからんのだ
わしもリリルが10年前にどうしてここから旅立っていったのかを知りたくて、コトルーとハルムに話を聞きに来たんだ
そしてとんでもないことになっておるような予感がするから、しばらくはここでイツキスからの連絡を待つつもりでいるのさ
お前さん、ステンは実在しておって今も霧の谷にいるってぇ話を聞いて信じられるか?」
とミリサに聞き返すと、
ミリサはあっさり
「私は霧の谷に初めて行ったときに、ステンとリリルが一緒にいるところに出くわしたことがありますよ
あの時にはそんなとんでもないことだとは思いませんでしたから、一緒に行っていたあなたにも話しませんでしたけどね」
と、ミリサが答えると、シフォルは
「あのときにそんなことがあったのか?
どうしてその時に話してくれなかったんだ!」
と、ひどくがっかりした様子だった
それに対してミリサは
「12歳の私に何がわかったとお思いです?
あの頃の私なんて、ついこの間会ったエノアの半分ほどの分別もありませんでしたよ
あの子は何かを持っていますね
それが何かはわからないけれども、この世の中をひっくり返すほどの・・・」
と言うと、その先は言ってはいけない事のように口をつぐんだ
つづく・・・
*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。. .。.:*・゚゚・
https://www.youtube.com/watch?v=HsDORDYBcwA
このデジログへのコメント
> 美空さん
来週からは迷いの森の中で悪戦苦闘するイツキスとエノアのお話につながっていきます
名簿にある名前の人もまた出てきますよ!
お楽しみに!(^○^)
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