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天使と悪魔… 物質と反物質…

2009年06月26日 08:10

とにかく、とても良く出来た映画だなと。多分、同じ原作者、監督による前作ダビィンチ・コードよりも…
原作は読んでないが。進歩する科学。その成果の進化の彼方、彼岸依然横たわる制御不能な果てしない闇。
その事実とシンクロする人類の歴史の闇。その闇の拡がりは、我々の四次元宇宙知覚出来ないにも関わらず、実在するらしい五次元世界を暗示するかのようでもある…
ローマバチカンにおいて余りにも巨大なミケランジェロ。まるで創造主降臨。偉大な創造。…そして、その陰。隠れるかのようなベルニーニ。実は、とても偉大なそのバロック彫刻家が、その彫刻が映画に、物語に陰影を与える。バロック官能と悦楽…
結末の鮮やかな大どんでん返し真犯人であるカメルレンゴは、前教皇に拾われ、育てられた男。まだ、若い彼が教皇の死により教皇の権限のある部分を一時的に継承する。その巨大な宗教的権限を。一部とは言え。恐怖… 実は彼は、親代わりの教皇を、改革派で開明的な教皇を、殺している。まるで、実在の前教皇ヨハネ・パウロを思わせるようなその教皇。カメルレンゴ自身の保守的原理主義の為に。
物事は、角度を変えると全く違うものとなる。糾弾する司教を、カメルレンゴが警察に射殺させる場面。ドア一枚を挟むことにより全てを逆転させるトリック。怪しい騙し絵のような不思議。ドアの外側からの視線と内側からの視線により、真逆に逆転した情景が、映像により見事に裏打ちされて再現される。
それは、カメルレンゴが死を賭したかのように見せかけた反物質を天空に爆発させる大仕掛けなショー、自らも大怪我を負い、天の光があまねく地上に降り注ぐと言う福音予言を現実のものとする。自らを聖人のごときにまで高め、地上の人々に崇めさせる。"奇跡"、まさにその奇跡を頂点とする引き絞られた緊張の糸は、一瞬に引き千切れる。カメルレンゴの神の教えに忠実であろうとするが故にかえって歪んだどす黒い野望は、あえなくついえさる。イルミナティと言う正体の見えない怪物も、ただ彼の欺きの虚構と明かされる。それは、アルカイダなどの新たな闇の組織に踊らされる現代の世界に対する風刺のようでもある。
反物質と言う実在によって、大きな闇を背負う物質の世界。それは、すべての前提。そして物質反物質が存在するそのことが象徴する物事の表裏。一方から見る情景は、反対側から見ればまさに裏返る。映画…

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