story～part6～

M子は春から新しいﾊﾞｲﾄを始め､週に5～6日勤務して且つ学校にも通い､忙しい日々を送っていた｡

その時期は気を紛らわす事が出来た｡

新しいﾊﾞｲﾄ先や学校のｸﾗｽで新しい人と出会った｡

M子は男性にあまり困る事がないので､すぐに彼氏候補が出来た｡

ﾊﾞｲﾄ先の年上の人やｸﾗｽﾒｲﾄとﾒｰﾙしたり遊んだり…

それなりに楽しかった｡

だけど……

《人は誰でも愛した人を忘れまた他の人を愛せるの?》

出会いの春が過ぎ､夏が過ぎ､愁いの秋が来る｡

M子はいつの頃からか秋になると鬱になる｡

この時期は友達関係も男性関係も日々の生活にも全てに対してやる気をなくし､闇に陥る……｡

何故だかわからないがそんな季節なのだ｡

不思議と良い事も何一つ起きない｡

M子の季節は冬だ｡

冬になるとﾂｷが来る｡

Rと出会ったのも冬だった｡

R……R……

何度忘れようとも忘れられない｡

他の誰かと話していてもあなたを思い出してしまうの｡

他の人とあなたを比べてしまうの｡

あなたに叶う人何てこの先現れるのかな…｡

ねぇ､あなたなしで私はどうやって生きていけばいい?

この先も私はずっとあなたとの思い出を胸に抱いて毎晩眠りにつくの?

本当はずっと一緒にいたかったの?

私に最後の電話の日何て言ってほしかったの?

｢私はずっとずっとRが好き｡ずっとずっと一緒にいたい｡｣

そうは言ってほしくなかった?

これ以上一緒にいたら迷惑だった?

最後の電話の日､私が今から会いたいって言ったらあなたは会ってくれた?

本当に私を愛してた?

遊びとしてしか付き合ってはいなかった?

私がいない今､あなたはどうやって過ごしてる?

ちっとも寂しくない?

私をふと思い出す夜はない?

私の夢を見る日はない?

私との記憶を辿る事はない?

それとももう忘れたい?

私が今でもこんなにあなたを思うのははっきり言って迷惑?

京都という言葉を目にしたり､耳にするだけであなたが思い浮かぶ私を馬鹿だと思う?

もう一度だけ会いたいって言ったらあなたは会ってはくれる?

妹さんに頼んで家に行ったらあなたはどう思う?

私が懇願したらあなたは奥さんと別れてくれる?

私だけを見てくれる?

私のﾄﾞｺが好きだったの?

あなたはもっと一緒にいたかった?

もう一度私を愛してくれますか?