- 名前
- たっくん
- 性別
- ♂
- 年齢
- 56歳
- 住所
- 大阪
- 自己紹介
- 一緒にお酒を呑んで、楽しめる方募集しています。気軽に声をかけてください。
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命。
2008年09月11日 08:53
『命』について何でもええから書け、と別のブログで言われ、思い通りになるのは、・・・と思い、絶対みられないここに書きます。
『命』
命はあっけないもの。あっけなく生まれ、あっけなく死ぬ。
けっしてお産があっけないものだとは言っていない。
ましてや死者を冒涜しているわけでもない。
私は3人の子供に恵まれたが、やつらはあっけなく産まれた。
そしてあっけなく育っている。五体満足で育っている。幸せなことだ。
幼い頃より父がいなかった私を、実の子供のように暖かく見守ってくれた伯父がいた。
太平洋戦争に出兵した伯父は、戦場で片足を失った。
普段は義足をあてがい歩いていた伯父だが、私を色々な所に連れて行ってくれた。
今思えば出かけること事態、辛かったのかも知れない。
映画村に連れて行ってもらった私は、時代劇の世界が物珍しく、初めて馬に乗って上機嫌になり伯父を連れまわした。
土産物屋で小さな刀を欲しがった私に、伯父は笑みを含んだ眼を向け、首を横に振った。
それで私はしかたなく、鉄砲のおもちゃを差し出した。伯父は一瞬義足に視線を落とした後、
『そんなあっけないもん、・・・。』
伯父の真意はわからないが、あっけなく人を殺せる道具など欲しがるな、と言いたかったのだろう。
寡黙だった伯父は、何を言うのも眼で語った。しかし、あの一言。
それから何年か後、伯父は普段どおり仕事から帰り、風呂上りの晩酌をすませ寝床についた。
翌朝目覚めることなく、永眠した。
このデジログへのコメント
ちょこ♪さん、コメントありがとうございます!
何も残さない人間なんて、いませんよ。奥が深いが、単純なんじゃないでしょうか。
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