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猫の旅。

2008年09月10日 16:34

高速道路を走りながらミー、ミーと微かな物音がしていた。物音だと思っていた。
サービスエリアに立ち寄ると、その物音はミャーミャーへと変わった。猫! でも、どこ?
捜し出した。フロントスポイラーの内側に小さな窪み。そこに悲痛に叫ぶ子猫
100Km以上のスピードで、100Km以上の風にさらされながら子猫は便乗してきた。
取り出された子猫は愛らしく、すぐにエリア内の人気者になった。ミルクをもらった子猫の周りは笑顔の人だかり。
『ここでどうにか生きていってくれ。』後ろ髪を引かれる思いで、その場を後にした。猫の旅はここから始まる。

それから一月後の雨の日。
実家に辿り着いたその時、同じことが起こった。同じ場所から取り出しても車からの悲痛な鳴き声は止まない。今度は左右の窪みに一匹づつ、二匹いたからだ。
鳴き声は雨音にかき消され、まったく気付かなかった。
連れ去られた二匹の子猫は、100Km以上のスピードの風雨に耐え忍んでいた。
びしょ濡れのカラダを拭き取り、ダンボールの中にタオルと一緒に寝かせた。
ミルクを与え、その日はともに実家に泊まった。
次の日、駐車場に戻って子猫を放した。行くあてのない子猫はぐるぐるとその場を彷徨っていた。
遠くから様子を伺っていたら、親猫らしい黒猫が現れた。子猫の匂いを嗅いでいる。
獣は人の匂いが付いた子は育てない。ということを何かの本で読んだ私は心配だった。
しかし黒猫は一匹の首根っこをしっかり噛みしめ、去っていった。しばらくしてもう一匹も同じように親もとに帰っていった。1泊2日の仔猫の旅は無事に終わった。

このデジログへのコメント

  • たっくん 2011年11月04日 17:56

    気づかれました♪ 仙台は大好きな町なので、来年7月も行かせていただきます♪
    では、私もフレンドに!

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