喰い損なった物の続き

５月が旬の野菜にアーティチョーク（朝鮮薊）があった。
今年も喰い損なった。

以前、東京の大衆的なイタリア料理店に行ったら
メニューの表紙にアーティチョークの写真が載っていたので
「これ頂戴」と言ったら
女店員は平然とした顔で
「扱っておりません」との返事が返ってきた。

扱ってなけりゃメニューに写真なんか載せんなよ
と、言ってやりたかったことがあった。

料理法は蒸すのが普通だが、シシリー出身の小母さんの店で
オリーブオイルでアンギラスを炒めるように
炒めたアーティチョークを喰ったことがある。これは旨かった。
隣のテーブルに座っていたアメリカ人夫婦もこれを食べて褒めちぎっていた。その後、何度かその店にアーティチョークを喰いに行った。

その小母さんもシシリーで不幸があったとかで、店を畳んでシシリーに帰ってしまった。そのご残念ながら、炒めたアーティチョークにお目に掛かったことがない。