エンゼル・ハート

“宗教は人間の愛よりも憎しみを募らせるのだ”


映画で有名な『ゾンビ』

実はブードゥー教という宗教の呪術師が蘇らせた死体の事なのです

極刑を受けた犯罪者や悪人が死んだ後、生前に社会に及ぼした害を死後働く事によって償う為に奴隷にする目的で神官が復活させた存在だそうです

彼らは意志を持ちません

ですが、呪術師だけでなく主人となった人間の言う事はなんでも聞き、暗闇でも物が見えるので夜間の労働でも明かりは必要ないのです

無報酬で永遠に奴隷として働かなくてはならないので極刑というより神罰に近い存在です

ちなみに「チャイルド・プレイ」のチャッキーもブードゥー教の呪術によって魂が宿った人形という設定でした

そんなブードゥー教、カリブ海の島国やアメリカ南部などで信仰されています

教典がなく、また宗教法人として認可された教団がない民欲信仰ですが、アフリカ人の間における伝承がキリスト教と習合した事によって成立しています

なので「聖母マリア」やキリストの聖人も登場するそうです

儀式は祈祷、ドラムを使ったダンスや歌、ハーブの使用

そして動物の生贄、神を人体に取り付かせた上での交霊など。。。

そんなブードゥー教の影がちらほら出てくるオカルトムーヴィー

「エンゼル・ハート」（１９８７年アメリカ映画）
監督：アラン・パーカー
原作：ウィリアム・ヒョーツバーグ
出演：ミッキー・ローク　ロバート・デ・ニーロ　リサ・ボネー　シャーロット・ランプリング


１９５５年冬のニューヨーク
私立探偵ハリー・エンゼル（ミッキー・ローク）はワインサップ・マッキントッシュ法律事務所から人探しの仕事を紹介されます

依頼人はルイス・サイファー（ロバート・デ・ニーロ）

サイファーは髭面に手入れの行き届いた爪が印象的で、ダークスーツを着こなし杖を突いた、どこかつかみ所のない紳士

第二次世界大戦前に有名シンガーだったジョニー・フェイヴァリットを探して欲しいとの依頼でした

ジョニーは１９４３年に北アフリカへ派遣されましたが敵の攻撃で頭と顔に重症を負い記憶喪失（戦争神経症）で帰国後、ハーベスト記念病院に入院していました

しかしその後病院の記録によると退院した事になって、いつの間にか行方知らずになってしまっていました

サイファーはジョニーがシンガーになる事を援助する代わりに“契約”を結んだとか。。。

そしてその“契約”を全うしていないジョニーを
探し出して欲しいとの事だったのです

ハリーはジョニーに関わってきた人物を調査していきます

そしてアメリカ南部、ニューオーリンズへ。。。

ですが、ジョニーに関わる人物に会う度、その人物がなんとも酷い姿で惨殺されていくという奇怪な事件に巻き込まれていきます


岩石みたいな顔になる前のミッキー・ローク主演のオカルト映画です

最初に、この作品は「ホラーサスペンス」とも言われていますが、私は「オカルト映画」だと思いますわ。。。

「ホラー」って以前ログに書いた「ゴーストシップ」みたいなゆうれいとかお化け、怪物なんかが関わってくる映画のことだと考えているけれど、これは、「宗教」や「占い」がメインに関わってくるからそーゆーのは「オカルト映画」でしょー？？
まぁ、余談なんですけれどね。。。（笑）

ミッキー・ロークってもう今は変わっちゃいましたけれど、以前の姿はホント存在自体が「エロイ」！！

私の中では「エロ系」俳優は二つに分類できて、まず「性的エロさ」を感じる俳優
例えば、ベニチオ・デル・トロ、ウィレム・デフォーetc。。。（笑）
そしてもう一つは「正統派エロさ」を感じる俳優
リチャード・ギア、ジョージ・クルーニーそしてミッキー・ロークなどなど。。。

「正統派エロさ」って要はあま～い色気と、たまに垣間見れるやさぐれた感じと誠実さの二面性を天性に備えている感じ
一言で言うと「瞳」でオンナを殺せるオトコ（笑）

ミッキー・ロークは誠実度合いは低いんですけれど、あま～い色気とやさぐれた感じが非常にヨイんです♪

そして、ロバート・デ・ニーロは今回とっても怪奇な人物を演じております。。。
「タクシードライバー」や「ケープ・フィアー」とはまた違った怪演。。。
このヒトはホント化けるよねぇ！
「化け」に関してはアル・パチーノより上だと思います
卵を食べる姿がゾクゾクします！！
あんな風に卵を食べられるヒトは居ない。。。

サスペンスとか推理物が好きなヒトは途中でなんとなく察する事が出来るストーリーですけれど、ミッキー・ロークとデ・ニーロの共演とオカルトな世界観を楽しむにはいい作品だと思います。。。


ちなみにこの映画のストーリーはフィクションですけれど、実際に有名になっているミュージシャンでジョニーと同じ様な“契約”を結んだ実例は数あるらしいですね
１９３０年代に、伝説のブルースギタリスト、ロバート・ジョンソン（私は知りませんが。。。）は“契約”を結んだといわれているそうです。。。

コワっ！！！！