シンデレラ…と魔女

　私の靴のサイズは、この身長にしたら、小さい方らしい。　というか、小柄だろうと、大柄だろうと、靴のサイズってあんまり変わんないらしい。

　にしても、私の足は纏足を受けたように　小さい方だ。20センチというと、子供靴の領域。スーツに似合う靴を探すのはとっても大変。

　しかも、横に広いタイプ。

　まるで、ドラえもんかコロ助。こんな足に合う靴を探すためには、しずかちゃんとかに、「どこで靴買ってんの？」って聞くのが一番手っ取り早いに違いない！

　ところが今日、ぴったりサイズの靴を見つけた。しかも、なかなかないハイヒール。しかも、安い。なんたって、リサイクル。はいた形跡はなし。ためしにはいてみると、シンデレラが、ガラスの靴をはくようにすんなりと足にはまった。

　おぉぉ！店員のおばちゃんと、おもわず、喜び合ってしまった。どうやら、あんまりにも小さいサイズなため、売れ残っていたらしい。

　その靴を買おうとすると、おばちゃんが、奥からごそごそと箱を持ってきた。

　？？

　「これ、お嬢さんみたいにちっさい靴ばっかりだから上げるわ。売られへんし、すてられへんし。また、よろしくね。」と、

　わたしは、大喜びした。そして、家に帰って箱を開けると、とってもキレイなエナメルピカピカの靴が出てきた。

　わぁ！きれい！　

　　　そういえば、この靴に似合いそうなワンピがあったなぁ…

　もちろん、私はもう一度その靴に会うワンピを求めてさっきのリサイクルショップに向かった。

　すんごい商売上手なおばさんの魔の手にひかかったようだ。たぶん、あのおばさんは、魔女だったんだなぁ…