もらった体。

自分が何者かって、まだ分からなくて。
きっと何かの才能やら、必要性やらあると信じてはいるが。

飽き性な性格はきっと、沢山のことに触れる為に持ってる。
だから、好き嫌いせず。何でも食べます。


意識不明、死の淵を彷徨うという経験はまだない。
でも今までに２回、死んでもおかしくない事故があった。

一つは子供の頃。
坂の上から小さな川に落ちた。落ちながら壁に頭をぶつけて、
意識を無くして流れていった。
近所の人が気付き、助けられた。

もう一つは大人になってから。
車の事故。単独事故。
暴走行為と言うのかね、峠で速さを競う。
出来もしないことをやって、案の定の結末。
スローモーションってのを覚えている。
ゆっくりと体が自分の意思以外に動いて、
何度もハンドルで頭を打った。
正面から当たって無ければ、崖の下かな。


馬鹿な行為をした俺を、何で生かしてくれるのかな。


覚えてるのはその２つ。
でも、生まれてから働くまでの２０年間。
ずっと生かされてきた。

それが親として当たり前だと言われても、
事実、食べさせてもらってた。


「親より早く死ぬことが一番の親不幸」って、全くね。その通り。

だから、例え何百キロ離れた事件でも、苦しくなる。

俺が生きてて、これからの人が死んで。


俺は死ぬまでに何をすべきなのか。
早く見つけたい。


こんな体が役に立つなら、何処へでも行くのに。
少しでも分けてあげたい。