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ロシア探訪~第4章~

2024年08月02日 07:56

ロシア探訪~第4章~

さてさて


楽しい夕食のあと


ホテルにはマリアとマルコ(マリアの父親)に泊まってもらって


親子水入らずの時間を提供し


私はウラジーミルのおうちに泊めてもらいました


マルコ「おはようございます、イチゴさん。とても楽しい時間をマリアと過ごせました
ロンドンで経験したことや、イチゴさんたちとの楽しい時間の事など
マリアはたくさん話してくれました。彼女が幸せに過ごしていることを聞けて、とても安心しています」


私「おはようございます、マルコ。それは良かった、親子は仲良く過ごせるのが一番の幸せだよ」


マリア「おはようママ。今日はどう過ごす予定なの?」


私「私はひとりで、街をうろついてみる。マリアはお父さんとどこかで遊んで来たら?」


マリア「うん!今日はママホテルに泊まるでしょ?」


私「いいのいいの。ホテルが許可してくれたんだから、今日もお父さんと泊まりなさい」


マルコ「いいのですか?」


私「もちろん!せっかく久々に会えたんだから、誰にも邪魔されない環境で過ごしてね」


マリア「ありがとうママ。ウラジーミルさんにも後でお礼を言わなきゃ」


私「そうね。今日もウラジーミルに泊めてもらうから、何かあったら彼に連絡してね」
(私のスマホロシア国内でうまく回線が繋がらず、電話は”有って無いようなもの”状態)


マリア「わかった、気をつけてね」


私「はいは~い」



てなわけで


マリア達を後に、私はひとりモスクワの街で


気の向く方へ散策でもするかぁ~状態







外に出ると、青々としたバスを発見



(せっかくだし、あてもなくバスにでも乗ってみるか)


と思い立った私



バスの停留所には看板が立っていて


路線図が書き込まれた掲示板



だが、ロシア語が読めない私



え~い、次に来たバスに適当に乗ったれ~



ということで


到着したバスに乗り込み


ドライバーに「バス代、いくら?」(私は英語


ドライバー「60」※単位はルーブルロシア語


やりとり


都市部からどんどんと郊外へ走り


40分ほどで、最終バス停に到着



・・・まだ住宅も多いし、そんなにロシアって感じがしないなぁ



と感じた私は


お向かいのバス停に移動



再び到着したバスに乗り込み



私「いくら?」


ドライバー「30」


やりとりの後


さらに郊外
(目的地など知らない)



帰りはどうするかって?



誰かに聞いて、帰ればいいだけですよ




で、揺られること1時間ほど



最終のバス停




これぞ田舎!な風景バリバリ



ロシアのど田舎に到着しました



右も左も、草原&畑(麦っぽいのを育ててる)ときどき森



映画の「フォレスト・ガンプ」で使われそうな景色



木の柵、草原、乗り捨てられたボロい車




これだよこれ



これぞ「外国に来た」って感じられる景色だよ


と、ひとりでテンション上がり気味



とりあえず、目の前の道をテクテク歩いて


家もお店もない、田舎道を歩く私



しばらくすると



道路に馬



馬?



私「どーどーどー」
ロンドンでは大抵の馬は、私が”どーどーどー”と言うと寄ってきます)



案の定、近づいてきて私に挨拶してくれる馬


鞍や鐙、手綱が付いているので


どこかの牧場かなんかから脱走してきたのかな?


私「あんた、どこから来たの?」


馬「・・・フシュー、フシュー」


と、何を言っているかわからない状態
(アーサーだったら、私の言葉を理解するし私もアーサーの言いたいことはわかる)



ま、とりあえず道路を馬が闊歩するのは危険なので


手綱をひいて、一緒にテクテク



歩き始めて200メートルほど



「%$#&’)”(=%$”’’’’%&)$$#!」



私の理解できない言語ロシア語


どこからか聴こえる






よ~く聞き耳をたてると



横の小さな水路(土水路)から聞こえてくる



目をやると、老人が倒れ込んでいるのが見え



私「ちょっと!!大丈夫??」


老人「%$#&’)”(=%$”’’’’%&)$$#」
(何を言っているかわからない)


私「起き上がれる?つかまって」


老人「%$#&’)”(=%$”’’’’%&)$$#」
(何を言っているかわからない)


私「どうしたの?転んだの?」


老人「馬から落ちてしまってね。水の中だったから怪我は大したことないんだが」
ロシア語ですが、おそらくこう言ってるのだろうという推測で和訳)


私「痛い所ない?大丈夫?」


老人「大丈夫だ。少しすりむいた程度だ」


私「おうちは近いの?おくってあげる」


老人「ありがとう。すまないね」


私「ほら。馬に乗るの手伝ってあげる」


老人「ああ、歳をとると体が言うことをきかなくなる」


私「私が一緒に乗ってあげる。一応、馬に乗れるの」


老人「ほう!若いのに珍しい。若者は馬よりも車が普通なのだが」


私「うちにも馬がいるの。だから乗れるの」


老人「そうなのか、いや、ありがとう。私の家はこの道をまっすぐ行った先にある」


私「任せておいて。しっかりつかまっててね」


老人「ああ」


こんな感じで、ゆっくり歩く馬をさばきながら


10分ほどで、おじいさんのおうちに到着(以降、老人をおじいさんと表現する)




おじいさん「ここだ、ここが私の家だ。中に妻(おばあさん)がいるはずだ」


私「呼んできてあげる」


そう言って、おうちの玄関でインターホンを探す私




・・・どこにも無い



私「誰かいる~?おじいさんがね、馬から落ちちゃったんだって!!」
日本語で大声を出す私)



しばらくして、開く玄関


出迎えるおばあさん



私「ねえ、あのおじいさん馬から落ちちゃったんだって。怪我は大したことないみたいだけど
一応、安静にしてあげられる?」


おばあさん「まあ!なんてこと!!大丈夫なのあなた」


おじいさん「ああ、擦り傷だけだ。他は痛くはないんだよ」


おばあさん「まあ、服がビショビショじゃない!すぐに着替えましょう」


おじいさん「ああ、わかった」


おばあさん「ねえ、あなた。夫を連れてきてくれてありがとう。中に入ってお茶でも飲んでいって」


私「そんなのいいよ。それよりもおじいさん着替えを手伝ってあげて」


おばあさん「そうね。とりあえず入って。何もないけれどお茶くらい振舞えるわ」


「ありがとう」



という感じで


イチゴロシア人助けです



しばらくして、着替え終えて戻ってきたおじいさんと、お手伝いをしたおばあさんが


私に改めてお礼を言ってくれました



私「そんなのいいよ。困ったときはお互い様だから」


おじいさん「そうはいかない!あのままだったら今頃は具合が悪くなっていたかもしれない」


おばあさん「そうよ。何もしてあげられないけど、お昼を食べていってちょうだい」


私「いいの!ありがとう」


おじいさん「ああ、食べ物だけはある。金と名誉はないんだがね」


おばあさん「夫の口癖なの、気分が良いと何度も言うから、聞き流してね」
(くどいですが全て想像。ロシア語がわからないです)



そう言って、おばあさんはいそいそとキッチンで準備をはじめ


おじいさんは再び庭に出て、馬を小屋へ連れていきました



私もおじいさんに付いていき、お手伝い



おじいさん「私は妻と小さな農園をやっていてね。小麦を育てているんだ。
機械は高くて買えないが、農耕馬なら機械の半額以下だ。コイツ(馬のこと)が全ての麦畑で活躍してくれておる」


私「へぇ~。歩いてきた道の畑が、あなたの畑?」


おじいさん「ああ、そうだ。小さなものだがね」


私「ずっと先まで畑だったじゃない!すごい広いよ」


おじいさん「いやいや、私の規模では広いとは言えん」


私「そうなんだ」


おじいさん「そうだ、思い出した。このたい肥を明日には運ばねば」


私「それ運ぶの?私がやってあげる」


おじいさん「それはいかん!恩人に仕事をさせたとあっては、妻に叱られる。
それに君は女性だ。こういう力のいる仕事を女性にさせたとあっては、亡くなった両親に私が叱られてしまって二重苦だ」


私「いいのいいの。こう見えて私、ロンドンで農場の手伝いもしてるからさ」


そう言いながら、ひょいとたい肥袋を持ち上げる私



おじいさん「なんと力持ちな!その袋は重いというのに」


おじいさん「ああ、あの車に載せてくれればいいよ」



そう言って指さしたのは、お手製のキャリア(どちらかというと、大八車)


40袋ほどをキャリアに載せ、作業が終わった頃



おばあさん「2人とも~!食事が出来ましたよ~!」


とお声がけ



続きますよ~

このウラログへのコメント

  • かたち 2024年08月02日 14:04

    異国の地で行き先のわからないバスで郊外に行き、落馬したおじいさんと遭遇?!なんというか。。。映画の序章のような展開にオドロキ。姫さまの足跡にワクワクです。

  • dell8200 2024年08月02日 15:15

    通じない言葉でなんとなく人助け、なかなかできることじゃありません。感心します。

  • アラン 2024年08月02日 16:07

    なんと…素敵過ぎる

    時間に追われ生活してると、困ってる人に『大丈夫かな…』なんて思っても時間が…他の誰かに…とか『時間と心に余裕がないと出来ないんだ…』とか、やさしくなくなっていく嫌な自分がいます

  • ケンケン 2024年08月02日 17:21

    会話全て妄想に笑いまして
    ロシア穀倉地帯でしょうか
    クリミア黒海経路をジャイアン的に奪うロシア
    これは妄想ではなく現実に起こった戦争
    メロメロしちゃってください

  • 道太郎 2024年08月02日 18:46

    想像ロシア語の掛け合いが面白いです(笑)

  • 蒼空 2024年08月03日 13:36

    おつかれマラです。
    ロシアをかなり楽しんでいますね!

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