- 名前
- ルカ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 24歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 初体験は小6の時。近所の中学生と・・・。早熟で小4の頃からオナニーしてました(≧∇≦...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
20代モテ系独女が不倫した結果。③
2023年12月10日 18:30
次の日の朝。
私は、××線沿いの一戸建ての向かいの、公園の茂みの中にいた。
家の場所は、仕事帰りの彼の後をつけたらすぐわかった。
出勤前の彼を待ち伏せて、私を傷つけた彼をこの世から消す計画を白昼堂々と実行しよう。
カチャッ。
しばらく待つと、康成と、泣いている赤ん坊を抱いた妻らしき女性が出てきた。
妻もどこかに出かけるらしく、泣く子どもを渡された康成が、なんだか必死な様子であやしている。
テキパキ準備をする妻と対照的に、康成は、赤ちゃん言葉を話しながらやけにあたふたしている。
そして、妻に色々と指示されて、やはりあたふたしながら指示通りに動いている。
しかも、出勤前の普段着が、びっくりするほどセンスがない。
冴えないチェック柄のシャツに、ダサいリュック、足元は薄汚れてヘタったスニーカー。
仕事中は着替えるといっても、普段あんな服で電車に乗っているなんて。
「ダサッ……」
無意識に口に出して言っていた。
それほど、ダサい姿に映った。ダサいという以外の言葉が出てこないほど、ダサいと思った。
あんな男を夫にしてしまった妻への同情心が湧くほどだった。
あんなにダサい男にカッコいいと目を輝かせ、信用していた自分が憐れになった。
そこで、気づいた。
私は、康成のことが好きだったんじゃなく、誰かに優しくしてもらって、急な解雇で無職になった不安を慰めてもらいたかったのかもしれない。
そういえば、康成はレストランで店員に偉そうに面倒な注文をすることが何度かあった。
そのときも違和感を感じたが、今思い出すと鳥肌ものだ。
あと、康成の汗の匂いも苦手だった。
気になりつつも、セックスの最中はその気持ちに蓋をしていた。
匂いの相性って、重要なポイントなのに。
「……」
急に、何もかもがバカバカしくなり、私は折りたたみナイフをたたんでバッグに放り込んだ。
華々しい20代独身の私には、あんなふうに外でワアワア泣くうるさい子どもはいない。
家族の機嫌を取って、疲弊することもない。
私は、自由。
ただひたすらに、私は康成よりも自由なのだ。
私は、家庭や仕事に縛られてるあいつとは違って、何だってできる。
まだ若い私には、無限の未来が広がってる。
思い立てば、今すぐにでも世界旅行にだって行ける。
広い世界をいくらでも楽しめる。
別に、康成は特級のイケメンというわけでもない。
多少マシな顔ってだけだ。
世界中探せば、康成よりも見た目が良くて、優しくて懐が深い男はごまんといるだろう。
その人の人間性は、別れるときの態度に出るらしい。
康成は、いっときでも関係した年下の女を安心・納得させるような別れのやり取りも対峙もせず、向き合わずに、既読スルーという卑怯なやり方で逃げた、愚かで情けない男。
不倫相手の女一人ときれいに別れられないような男が、果たして家庭を幸せにできるのだろうか。
そう思うと、なんだか失笑がこみ上げてきた。
私は、まぎれもなく、不倫相手の男に捨てられた愚かなバカ女だ。
けど、こんなところで腐っている場合じゃない。
人生の時間は限られているし、世界はもっと広い。
あんな男にこだわっているのが、馬鹿みたいだ。
康成のいない、もっと広い世界を観たくなった。
それに、セックスがもっとうまい男は他にもいる。
康成のセックスは悪くはなかったけど、気を失うようなオーガズムを体験したわけじゃない。
私は、もっともっとすごい快楽を味わってみたい。
それには、康成ではあきらかに力不足だ。
これからの私は、若いからこそ体験できる女の幸せを、1つも取りこぼすことなく楽しみたい。
康成の自宅から離れて、商店街のバレンタインフェアのポスターが所々に貼られた駅までの道を歩く。
歩いていると、なんだか、久々に食欲がわいてきて、目に入ったファミレスに入り、ミックスフライ定食とデザートにパフェまで頼んだ。
料理を待つあいだ、スマホを開き、グルメサイトに書いた康成の店の悪口を消去した。
康成の連絡先も削除ボタンを押した。
そして、海外旅行の予約サイトと、求職サイトと、1年ぶりに出会いアプリを開き、「新着男性」の一覧をタップする。
サイトを見ていたら、天気アプリからの通知がピコンと表示された。
『今日、2月4日は「立春」。明日は気温も暖かく、春が近づいてますね♪』
季節は、もうすぐ春になろうとしていた。
<おわり>
最後まで読んでいただき、ありがとうございます♡
とっても嬉しいです!
またそのうち日記を書く予定なので、コメントなどもらえたらよろこびます♡
それでは、まだまだ寒いので、暖かくしてくださいね♡
このウラログへのコメント
ふむふむ。
自省も含めた心情がよくわかりました。
ありがとうございます。
事件にならなかったのですね。少し残念なような主人公が事件を起こすのかとかその後どうするのかとか勝手に予想してました。でも楽しかったです。ありがとう御座いました。
> ひげひげさん
またまたコメントをいただき、ありがとうございます(*^^*)
自省、大事ですよね!
> ほたるさん
女性からコメントをいただけると思わず、とても嬉しいです!ありがとうございます!
既読スルー、しかも既婚者となると余計複雑で、本当につらいと思います、、
元気が出る事を祈っています!
> ふくすけさん
最後までお読みいただいて感謝です♡
事件を起こすパターンの話も面白そうですよね、また考えてみたいと思います!
その後如何お過ごしですか?
覚醒して良かった



本当に刺しちゃったらどうしよう
と思って読んでました。
あろむって単純
> ひげひげさん
お返事遅れてしまいすみません!後ほどお返事しますね★
> 癒庵_阿炉夢(あろむ)さん
読んでいただきありがとうございます!
本当に刺すパターンもそれはそれでいつか書いてみたいです。
あろむさんの日記も少し見させていただきましたが、表現力すごいですね!
時時拝読させていただいて楽しんでおります。新作も読んでみたく思いました。
ついつい最後まで読んでしまいました。
また、新しい話楽しみにしています。
コメントを書く