- 名前
- エンドウ
- 性別
- ♂
- 年齢
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- 愛知
- 自己紹介
- 精液を溜めすぎると身体に悪いという俗説があります。 実際には常に新しい精子が作られて...
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明暗
2005年10月30日 17:32
人間というのは本来ならば闇を恐れる生き物であります。
日が昇っている状態ならば、その光が周囲を照らし出すので安全に生活することができます。しかし、闇夜の中というやつは視界が極めて悪く、外敵に襲われても抵抗することもままならないまま息絶えてしまう可能性もあります。
ですから、日が昇る頃に起き、日が沈む前に眠るという生活リズムを取り、それを守っていたのです。
しかし、人間は火を手に入れました。
それは闇に光をもたらすともし火となり、多く集まれば夜さえも明るく照らし上げます。
火は次第に電気へと姿を変え、僕たちの生活に大きくかかわっています。
夜の街を彩るイルミネーションは、人間の生活の根本に沿うならば矛盾となりますが、繁華の証として捉えられるようになりました。
また、いわゆる夜行性の人間が生まれたのも、大本をたどれば火を手に入れたことに原点があると思われます。
明かりによって夜が恐れの対象ではなくなったために、危機感を持たずに出歩くことができるようになったのでしょう。
人間は明るさの下に生きるもの。
それは生態を言い表すものでありますが、あくまで日中における一面であります。
これが夜の活動・・・要するにセックスという面についてのこととなると話が変わってきます。
公共の場であるのにもかかわらず、まるで気にしていないようなそぶりで赤裸々な体験談を語っている人もいますが、赤裸々にコトを始める人はまずいません。
性に関してオープンになっているようでも、行為自体は秘匿性を帯びており、白昼に行う堂々とした活動とは異なるものです。
今でこそ時間を問わず、場所を問わず、それこそ二十四時間体制で行われているようなセックスですが、あえてベーシックをとるならば、夜にひっそりと行われる行為ということになります。
さて、愛しい人とセックスをするとき――まあ、そういう相手に限られることではありませんが――照明は点けますか?
個人的なことを言えば、ライトの明るさの下で抱き合うのは好みではありません。
小さな電灯をひとつだけ灯したような薄暗さの中で、ぼんやりと浮かび上がった彼女の体に触れるのが好きなのです。
淡い輪郭を示す肢体はひどく扇情的で、興奮が加速します。また、あいまいさというのは幻想性を強めるので、ムードを作りたいときに一役買います。
ともすれば煌々とした光にて彼女の身体を隅々まで見ることのほうが興奮しそうなものですが、明るさが過ぎるとむしろ興ざめしてしまう感があります。
キスという次元で考えてみても、明るい室内でするよりも、まもなく日が沈むという光が消え行くような暗さの中でするほうが気持ちが高まります。
はっきりと見えるものを抱くよりも、どこか虚ろさのようなものを感じさせる淡い輪郭の身体を抱き合うほうがいいというのは不思議なことですが、不明瞭なままに求め合うのがセックスであると捉えているということなのかもしれません。
AVにおいては往々にして明るい照明の下で撮影が行われます。
なかばAVがセックスの教科書と化しているような現代、それを手本とするのならば部屋の電気をバカみたいに点けてセックスをすることが正しいということになります。
しかし、あれはセックスを観るわけであって、実際に自分がするわけではありません。
観るという行為はその対象となるものの様子をはっきりと捉えることができないと、もどかしさやいらだちを募らせてしまいます。
被写体を美しく見せるためのポイントはいくつもあれども、ライティングに大きな比重があります。
ですから、AVの世界においては、変則的なシチュエーションである場合を除いて、十分な光量を用いてセックスを見せる必要があるのです。
エンターテイメントであるAVが見世物として成り立たないのでは、その存在に意味がなくなってしまいますからね。
やっている行為は同じでも、そこが見せるためのセックスとコミュニケーションとして行うセックスとの違いなのです。
AVの真似事をして、部屋の電気をがしがし点けてしまうのはうまくないと思うのです。
日本はもともと慎みをよしとする文化を持った国です。
贈り物をもらったときでも、本心を押し隠して少なくとも一度はお断りをして慎みを見せることが美徳という、不器用な習慣を生きてきた民族なのです。
現在ではそんな習慣は廃れてきているかと思いますが、長らく蓄積されてきた潜在的な意識は根強く残っていると見て間違いはないでしょう。
その意味では、白日の下に身体をさらして、ココもアソコもよく見えてしまうのはよろしくない。むしろ、多少なりとも照明を落として、落ち着いた雰囲気を作ってからセックスをするのが向いているだろうと思うのです。
まあ、趣味の問題と言ってしまえばそれまでですけどね。
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