- 名前
- ベソ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 64歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- 我ハ墓守也。
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
Martyrs
2015年01月10日 09:39
仏のテロ事件、一応の決着を見ました。
Charlie Hebdo誌の編集部を襲い12人を殺害した実行犯とされる二人の兄弟はパリ郊外の倉庫に人質を取り立てこもっていたところを射殺。(現実には警察が踏み込む前に向こうが突撃して来たとの報道)
同時多発的に発生したパリ郊外の他の場所の人質事件も警察が突入し犯人一人を射殺、一人は逃亡という形で人質を解放しました。
今だ逃げ回っている犯人がいるにはいますが、一番凶悪で重武装した犯人が射殺されたことで仏国民は安心していることでしょう。
この兄弟はアルジェリア系の仏人で、シリアのテロリストキャンプで訓練を受けた、とされています。
(軍の友人は、ビデオで見た映像では銃の扱い方、撃ち方が良く訓練されていて驚いた、と言っていました。こうしたテロリストキャンプの訓練の質がこうして間接的に証明されたのは恐らく初めてです)
事件発生後あの短時間で身元を特定し指名手配したあの早技を見ても、警察が常にマークしていた人物であったことは間違いありません。
ならば、何故あんな事件の発生を許したのか? というのが当然の疑問。仏の世論もその方向に流れているようです。
犯人は「自分達は殉教者である」というメッセージを残しています。
殉教者。
それは自らを悪に立ち向かう正義のヒーローとして見た時に初めて使われる言葉でしょう。
彼らの精神世界では、恐らくそうした図式だったのではないかと思われます。
でないと、既に多数の銃弾を浴び瀕死の警官が命乞いをしているその頭に銃を突き付けて殺害する、というExecution-styleと呼ばれる殺し方は異様に過ぎます。
この二人の追跡に仏政府が動員した警官、陸軍部隊の数は何と9万人。
我が陸上自衛隊の総数が20万人であることを考えると、この作戦の規模が分るでしょう。
既に戦争と呼べる規模です。
今回の事件で、仏国内では移民排斥の世論が高まることはあれ、同化、宥和政策を支持する声は確実に減るでしょう。
そしてこれに呼応するように、欧州各国に潜伏している同様に訓練を受け、武装したテロリストがもし一斉に蜂起したら…
考えたくないシナリオですが、これを起こした側はそれを狙っているに違いありません。
そして今回の事件で、現在の移民の境遇に不満を持つ若者が、彼らを本物の殉教者として捉え、テロリストキャンプで訓練を受け、同様に華々しく、英雄として死にたい、と思ったとしてもそれは至極当然のことです。
現在の欧州は正に火薬庫の状態にあります。
まるで1914年、第一次世界大戦前夜のようです。
果たして、都合7千6百万人が犠牲になったあの二度の世界大戦を経て、人類は少しは学習し、こうした災禍を避ける知恵を身に付けたか。
今こそ、それを試されているように思います。
我が国は、こうした際にどんな貢献が出来るのでしょうか?
米国に追従して独自判断を避ける、という愚行はもう止めて欲しいものです。
それが左翼の人達が主張する「話し合い」「謝罪」一本槍なら単なるお笑いですが、独自の外交力をこういう時こそ発揮して欲しい。
彼らがいう「あやまちは二度と繰り返しませんから」とは、こんな時にこそ言うべき言葉ではないのでしょうか。
このウラログへのコメント
アルジャジーラではパリの中央シナゴーグでネタニヤフ首相が演説するのを中継してる。オランド大統領も同席とのこと。今回の事件ではコーシャー食品店が狙われ、死者まで出たことを考えると当然。
今回の事件を「フランスの9-11」と呼ぶ向きがあるが、その惨劇を現地で体験した経験から言わせてもらえばちょっと違うのではないかと感じる。
BBCでは大変混乱する情報を放送してる。コーシャー食品店を襲った犯人はISILへの忠誠を誓ったビデオを公開している、という。それに対してCharlie Hebdo編集部を襲った兄弟は
アルカイダで訓練を受けている筈。産経新聞は今回の事件を、ISILに脚光を奪われ支持者に影響力を失いつつあったアルカイダが影響力回復を焦り実行した凶行、との見方を紹介していた。これがISILとの共同作戦
ならそのシナリオは全くの見当違い、ということになる。
そしてシャルリー・エブドの漫画を転載したハンブルクの新聞社が攻撃された、との報が。
嗚呼…
コメントを書く