- 名前
- RYU
- 性別
- ♂
- 年齢
- 74歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- Hなおじさんではなく「おじさま」何回もはムリだけど 指で、手で、舌で、息で、言葉で、...
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5th Kiyosato Part 13
2014年11月07日 20:39
当時のススキノは
にぎやかな繁華街だった。
初夏の北海道の大気は
夜になっても爽やかだったが
この一角だけはそこはかとなく
淫らな香りが漂っていた。
そのころはすでに何人かの女性に
跨り、跨られてはいたが
風俗の経験は
人よりもむしろ遅いくらいだった。
仕事が快調に進み、仲間と夜の街にくりだす。
とはいえ、飲めないこちらにとっては
正直今ひとつノリ切れない。
それでも何軒かパブをまわったあと
ようやく泡踊りでもしよう、という話になった。
もちろん「いいねえ」とは答えたが
まだ2回か3回ぐらいしか
経験のないこちらにとっては
好奇心と不安とがあいなかばする状況ではあった。
30代はじめと思われる綺麗な女性だった。
笑顔がとてもよかった。
身体の線も崩れていないし
なによりもこんな商売にありがちな
「すさみ」がなかった。
とはいえ、こんな女性が、と思うと
緊張は容易にはほどけなかった。
後には川崎のソープランドで
綺麗な刺青をした女性のもとに
ほぼ半年ほど通いつめ
何度か「本気」の情交を重ねるほど
いっぱしになっていた。
はじめてみたときは驚き引き気味になったが
桜色に染まった背中でのたうつ龍が
つやっぽく
妖しく
美しい
ことに気づくと
ひきづりこまれるような
性戯におぼれることになった。
鏡で見るとあたかも龍のように
くねりだし、炎を吹いた。
時にはサービスのすべてを省略し
普通なら禁断のディープキスを交わしながら
ただひたすら
なめあい
吸いあい
かみあい
もとめあった。
もっとも「本気」の語は
何度目かの指名で
あえぎながら女性が言うだけで
どこまで本当かはいまだに不明だが。
あってもなくてもいいような
扇情的なユニフォームを脱ぎ
ブラを外しショーツをするりと脱ぐと
先に全裸になって
立ち尽くすこちらの性器を
手早く洗ってぱくりとくわえる。
たちまち佇立するペニス。
パンテイをゆっくりと脱がしたい
こちらにとってはかなり物足りないのだが
受身を楽しむべきソープでは到しかたない。
でも、この一連の滑らかな動きのなかで
男の「経験度」を測定しているのが
気配でわかったから
これは先に告白したほうがいいと思った。
「ごめん、こういうの今日で3度目なんだ。」
「緊張してますか?」
「うん、少し。」
「ここ以外は緊張しないでくださいね。」
「あはは」
と照れ笑い。
何度味わっても同じなのに
鋭い快感がおそってくるコース。
それをなんとかたどり
必死に射精をこらえて
ようやく小さなとってつけたようなベッドで
身体をつなぐことになる。
妖しく開かれた股。
淡いヘアにふちどられた桃色の性器が
かすかに湿り
ため息と同期するように
ヒクついている。
「なんかヘン。本気になっちゃた。」
お世辞と思いながらも
よろこんで、野獣のようにのしかかっていく。
このときだった。
佇立が急に力を失い
空気の抜けた風船のようにしぼんでいった。
初めての経験だった。
体力があれば
二度や三度は射精できるのが普通なのだろうが
なんとか「責め」でイカせて
射精を先延ばしするこちらにとっては
一度しかできない、
短時間では回復しない、
というトラウマがあるから
相次ぐ快感を必死にこらえてきた。
そのツケがまわってきたのだ。
あわてた。
あせった。
だが、あせればあせるほど
ペニスは言うことをきいてくれない。
女性がついに気づいてしまった。
「無理にガマンするからなのね。」
「ときどきいるんですよ、そういうお客さん。」
そういうと身体を入れ替えて
なめあいの形になり
小さくなったペニスを
やさしくしごき口に含む。
わざと女性器を顔に強くこすりつけ
なめることを求めてくる。
後でわかったことだが
プロならあまりしないこんな形を
とったのは本当にやさしい
性格だったからかもしれない。
それともここまでの道のりで
時々こちらがイタズラした反撃に
感じてくれたかもしれない。
だが
どうしても佇立はもどらなかった。
二人同時に
「ごめん」
「ごめんなさい」と
謝って、その偶然に二人ともが照れ笑いする。
結局そのまま、時間になった。
突然、女がしがみついてきて
ねっとりと唾液を送り込んできた。
「ねえ、ウチにきませんか?」
これには困った。
同僚との明日は早い。
それに何より疑いを持った。
美人局でもいたら
どうしようと思わないでもなかった。
女のそぶりから
絶対そんなことはないと
今だからわかるのだが
当時はそれだけ
人を見る目がなかったのだ。
「うん、行きたいけど。」
「そうよね、突然ごめんなさい。」
再会を約束して
いささかうちひしがれてホテルに戻る。
仲間の武勇伝を聞くのがつらかった。
このフラッシュバックが
さんざん乱れた挙句の高原の
ホテルのベッドの上で
襲い掛かってきたのだった…
(続く)
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