勃たなくなった人・・・後編

欲目で見れば　情に厚い・・・

反目で見れば　ただの淫乱・・・

多分　あとの方が言い得てる・・・

どう口実を作っても

本質が淫乱だから

情を言い分けに欲を満たすだけ・・・



自覚はあります・・・

勃たなくなっちゃった尾藤さん

宮沢さん失脚だけが原因じゃないと思うけど

その宮沢さんを追い詰めたのは

間違いなく　ちあきとわたし

責任はないとは言えないし

とにかく　どうやって奮い立たせるか・・・



尾藤さんを寝かせ

その横に寄り添うように寝る・・・

「どうしたら立つんでしょうね・・・？」

「わからねえよ」

「そうだよね　わかれば苦労しないか・・・」

「立たなくなるなんて考えもしなかったよ」

「まあ　そうですよ・・・ね、んっ」

「うん？」

「尾藤さん　嫌い・・・だけど・・・」

「なに？」

「テクも上手じゃない・・・けど・・・あん」

「な、なにやってるんだよ？」

「すごい・・・元気で・・・がんがん来て・・・」

うん、はっきり言って下手だし

アレが凄い大きいとか、形がいいとかないけど・・・

熱意っていうか　猛々しい？勇ましい？

ちょっとわがままオヤジが正しいかな

一生懸命さはあったし・・・

悪くはなかった・・・

「気持ちよかったですよ・・・ああん」

「だから　何やってるんだ？」

「何って、尾藤さんとしたの・・・思い出して・・・あ」

「自分でしてるのか？」

「あん、うん・・・」

よく見てる・・・

感じすぎて体を持て余して・・・

気持ちと体がばらけてる人を

ちあきがどうやって扱うか・・・

それと同じだ・・・

この人の場合　気持ちに体がついていかない

じゃあ　どうすれば・・・？

正直　わからないけど・・・


ここは　精神論・・・？

わたしは　淫らになる・・・

淫らな体からにじみ出る淫らな熱・・・

きっと　尾藤さんの体に伝わる・・・

根拠はないけど　きっと伝わる・・・

「あう・・・あん・・・」

「なんでそこまでしてくれんだよ？」

「さあ、なんでだろ？わかんない・・・」

「同情かよ、だったらバカにすんなよ」

「同情もあるよ、でも・・・あん」

「なんだ？」

「同情だけで　ここまでするわけ・・・ない」

「じゃあ　なんで？」

「だって　尾藤さんから　性欲取ったら・・・」

「うん」

「ただのエロおやじじゃない・・・」

「ひでえこと言うな」

「だって　このおちんちん立たないからくすぶってる・・・」

「まあ　そうだが」

「うすっぺら男・・・」

「なんだと」

「そうじゃない　悔しかったら・・・ああん

いきりたってみなさいよ・・・」

「くそっ」

「わたしは淫乱だよ　わかってる　だから迷わない

大嫌いな尾藤さんとでもしたいと思ったら迷わない・・・」

まあ　何が言いたいと？聞かれたら

ログにしてる今でも　わかってません

ちあきに聞いても

何が言いたいのか支離滅裂だとか・・・

ただ　相手を立たせたい　復活させたいって熱意と

そのため　体を差し出すのも臆さない覚悟はわかるそうで・・・


「なんだろうな」

「あん、なに・・・ああん」

「この歯がゆいようなこの感じは？」

「わかんない・・・」

「本当に好きにしていいのか？」

「痛くしなければ・・・好きにしていいよ」



尾藤さんがわたしの体を確かめるように・・・

素直に応える体・・・

「おおっ」

「あん　なに・・・？」

「見てくれ　これ」

いきなりアレを目の前に・・・

あ、半立ちくらい・・・？

「よかったね・・・」

「おう、うおっ」

ぱくっ、もぐもぐ、じゅるる

「うおっ、やべえやべえ、おうっ」

口の中に・・・

「何ヶ月ぶりだろ　ああああ」

宝くじでも当てたような喜び方だ・・・

「あのよ　保険もっと入るからもっといいか？」

「いやです・・・」

「えっ？」

「言ったでしょ　保険のために体は出さないって」

「そっか」

あ、なんかしょぼーんとしてるよ

この人　バカだなあ・・・

「尾藤さん　ゴムとかあるの・・・？」

「えっ、あるが」

「生じゃなければいいですよ・・・」

「いいのか　じゃ　保険何に入れば？」

「だから　保険関係ないって・・・」

「いいのか？」

「今日は保険は関係ないって言ったでしょ・・・

あんまりしつこいと解約手続きして帰るよ・・・」

あれ・・・

なんか　わたし　おかしな事言ってる？

このログ読んで　ちあき　笑いこらえてたし・・・

うん　尾藤さん　復活だ・・・

これが最初で最後・・・

ちゃんと尾藤さんに言い聞かせて・・・

うーん・・・

結果的に体で保険とったことになるのかな・・・？

居酒屋にしても生保にしても・・・

わたしって・・・


　　　　　　　　　　　・・・だめだめな女かも