- 名前
- ベソ
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- 64歳
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- 海外
- 自己紹介
- 我ハ墓守也。
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The Old Man and the Sea
2011年07月16日 00:25
思い立って、内外の文豪の作品を鑑賞中。
ヘミングウェイの「老人と海」は中学生の時、同級生に借りて読んだ。勿論邦訳。
淡々とした描写、というイメージしか覚えていない。
そして最後の、
「老人はライオンの夢を見ていた。」
という一文。
ガキだったわしは、特に感激もしなかった記憶。
しかし、この話、キューバの老漁師が主人公なんですな。
で、何かでカストロがヘミングウェイを絶賛している、という記事を読んで、
共産主義を生涯の敵とするわしはもう一度読みたくなった訳ですたい。
それで、しばらく前に買ったペーパーバックの原著を、今読んでいる最中。
出かける時に電車の中で読んでまんねん。
邦訳のイメージと余り変わらないけれど、非常に男性的な、ゴツゴツした文章やと感じる。
ヘミングウェイはボクシングを嗜み、記者に写真を撮らせたりしたけれど、
そのイメージが伝わる文章。
小船の上で巨魚を相手に一人奮闘するイメージの豊かさは流石に文豪。
海中に差し込む日光の描写やら、指先に伝わる魚の動きの描写やら、これはもう圧巻ですわ。
今前半1/3位。残りが楽しみ。
そして寝る前には、高校生時代に読んだ三島の「金閣寺」の文庫本を引っ張り出し、
黄ばんだページに耐えながら読んでまんねん。
勿論原著。
この本、高校時代以降、大学を卒業して数年後くらいのタイミングで一度読み返し、
日本刀のような切れ味の文章にそれはそれは感化され、
これこそ文豪の文章や…と感嘆した記憶あり。
ところが、堂々たるおっさんの年齢になった今、
三島の文章に触れても、
日本刀のような…という印象は何故か受けない。
これが不思議なところ。
今読んで受ける印象は、
誰もが認める文豪と呼ばれる人でも、
何度も文章を練り直し、
推敲に推敲を重ね、
一文一文苦労して書きはったんやな、ということ。
こんなおっさんに文豪の苦悩が分かる筈はない。
けれど、「日本刀」の陰に隠された、
刀鍛冶やら、
普段の手入れやら、
刀が刀として真価を発揮できるようにお膳立てする裏方の努力なしには、
切れる刀も切れないのではないか、と想像力が及ぶようになって来た、とは言えそう。
これを進歩や成長というのはおこがましかろう。
単に歳を取った、ということか。
それでも、今まで考えもしなかったことに想像力が及ぶようになった、というのはええことや、と自画自賛するわしです。
という訳で書に親しみ、
世界を広げてもらってるわしです。
皆様良い連休を。
このウラログへのコメント
本って、読む時期によって受ける印象違ったりしますよね
再度読む事で新たな発見があったり
こんばんは。だから、お詳しいのね?本は、タイミングで感じ方が違ってきます。読み返すって大切ネ。
> 真亜さん
そうそう、繰り返して読みたい本ってありますよね。でも歳を取るに連れて、自分の感受性が鈍くなっているのを自覚するのは辛いもんですわ…
>★MAYU★さん、貴女はカストロを信奉…いや、自分で考えてはるのはすごい。わしも見習いたい。でもわしは共産主義が大嫌い。しかし民衆のリーダーであるのは間違いない。その点、我が国政治家に見習わせたい…
>♪ みゅうみゅう♪さん
わしは詳しくありません。自分の知識の少なさをいつも恥じています。だからといってそれが勉強する意欲に結びつかない悲しさ。ああ、文豪達の爪の垢、ほんまに煎じて飲ませて欲しいですわ
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