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『愛の流刑地』~セックスの相性または性差

2009年11月18日 23:59

『愛の流刑地』~セックスの相性または性差

渡辺淳一愛の流刑地』上・下を読み終えました。
読後、正直言って、女性セックス快感の奥深さに改めて驚かされるとともに、それが愛する男性との出会いによって引き起こされるものであることを改めて認識しました。

ふとしたきっかけでであった二人。それぞれの夫婦関係はすでに冷め切ってはいたものの、肌をあわせたその瞬間に、二人の性愛の相性は、それまでに味わったことのない甘美で淫靡で悦びの波にいつまでも漂っていたいと思うようなものだった。

男と女は世の中には同じほどの数がいても、それほど相性の合う相手とめぐり合う確立ははたしてどれほどのものなのだろうか?

カラダの相性だけではない、多分、会った瞬間に、または、会う前の予感も含めて、そのインスピレーションとイマジネーションの段階でも感じる人は感じ取るものかもしれない。

そうとしか思えないような、男女のその相性と運命は、やはりなにか目にみえない大きな自然の力のようなものがその陰で働いているのかもしれない。

それにしても女性のからだの壮大な宇宙につながる奥深さに比べて男の性は女性の導火線に火をつけるマッチ棒のようにはかない。しかしながらそのマッチ棒でも艶かしく美しく燃えつづける花火を見られるのはこのうえもない男にとっての悦びにちがいないだろう・・・。

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