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”姥捨山”と”遺伝”で連想した戯言

2009年11月12日 20:20

とあるログを読んだ時に、ちょっと自分も考えたことがあったので、書いてみることにした。実はあんまり中身はリンクしてないんですが、きっかけということで。
トラックパット機能を使ってみたかった、とかいうのはそんなに…

先に言っておくと、道徳観とか倫理観とかは気にしない方向で。
あと感情論は今回入れてません。

そりゃあなた、自分の行動を阻害すると思えば、相手に障害があろうが、社会的地位があろうがムカつきますとも。
あらゆる手段を使って自分を優位に持っていこうとする姿勢は買いますが。

みんな自分が一番大事だから、最終的には自分勝手

そして、書いてみたら別にたいした内容にならなかったという落ち。



姨捨山ですが、当時アレは結構苦肉の策だったと思うのです。

全員を生き延びさせることが出来ないと判断された場合に、誰かを切り捨てるとなって、直近の労働力やそれこそ進化の可能性などを優先すると、年長者を切り捨てる、というのはある程度仕方の無い選択でしょう。

しかし、現代と違ってかつては情報の伝達方法が少なかった。長く活きた人間の価値が現代よりは余程大きかったはずなのです。
平均寿命が30行かなかったような時代に、60まで活きている人間は、生き延びる知恵、手法があるわけです。

加えて、日本の識字率が劇的に上がるのは明治政府教育洗脳)のおかげで、それ以前は文字の読み書きが出来る人間は少なかった。寺子屋なんて極極一部の地域の、しかも結構裕福な層での話。

情報の伝達は口伝のみなのです。

50年に一度くらいの周期で発生する自然現象に前回どのように対応したのか、なんて50年前に活きていた人間じゃないと知らないんですね。

だから、長く活きた人間には長く活きただけの価値が今よりずっとあったのです。
周辺環境の変化も今よりゆっくりしていますので、情報の応用性も高かった。

むしろ、今の方が書物やデータベースから情報を引き出す手段が充実してしまったので、年長者の重要性は減っているでしょう。

ただ歳を重ねたことが、そのまま評価される時代は過去のもの。
むしろ今の方が姨捨山向きになっているような気もしますね。



ちょっと話が変わって、たぶん、あらゆる生物は”進化”をすることが目的で命をつないでいるのではないか?と私は考えています。
優良な遺伝子を残し連綿と世代を重ねていくゆっくりとした流れと、環境の劇的な変化に対応するような急激な変異とがあるのかな?
新種が生まれるような場合は後者なんでしょうね。第二次大戦末期のベルリンヒットラー意図的に仕掛けた、と言い続けている人もいるようですが。

で、生物的な進化の観点に立つと、次世代に残すべきは優秀な遺伝子で、それ以外の遺伝子は残す必要が無い。
遺伝子失陥があった場合などは論外です。アルビノペンギン孔雀が群れから排斥される、といった話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

弱肉強食が基本であるところの自然界においては、生命力の強さ、生き延びる力が求められているのではないかと思います。きっと本能なんでしょうけどね。

人類もかつてはそうだったのでしょう。有史以前の話。人類が、主に人類ではないモノと過当競争を行っていた頃の話。

道具を操り、社会を作り、集団として自然界で生き延びる、という一定の力を身に着けてしまった人類は、そこから結構迷走しているように思えます。

特に集団として活きていくことを選択したこと。

本能は、おそらく種として、個体として進化していくこと優先しているのでしょうが、集団となると話は別。数が重要になります。
優秀な遺伝子を残す、というのは10個可能性があったらその中から1つを選んで他を切り捨てる。一夫多妻制や一妻多夫制はこの観点ですね。

あるんですよ、一妻多夫制。むしろ日本はかつては一妻多夫制だったとする説もあるくらいです。通い婚などはその片鱗だと。
京極夏彦の『絡新婦の理』なんかにはチラッとネタが出てくるので興味がある人は入り口に良いかも。分厚いけどね。)

でも、これでは数が増えない、というのと選ばれなかった連中は不満、かつその時点では選ばれなかった方が数が多いのです。群体として活動する場合、個々の能力は重要性が低い。

戦いは数だよ、兄貴!!って感じで、無視できるわけも無いよね。

一方、社会の中で生き延びていく為に必要な力が多様化してしまったのも問題で、いったいどういう力が進化を担うに相応しいのか、もう判らんでしょ?
ビル・ゲイツなんて三国志の時代に放り込まれたら即死確定です。呂布が睨んだだけで死ねます。でも今は最強クラスクリーチャー

サヴァン症候群のように一点豪華主義、失陥と言ってもおかしくないが、とある能力がずば抜けて優秀な為に人類全体に影響を及ぼしてしまう可能性もあります。アインシュタインがそうだったんじゃないか?、という話ですね。
サヴァン症候群は学術的に確立されていないようにも聞きますが。

サヴァンではなくとも身体的に障害を抱えていた人が大きな功績を残す例は結構あるので、安易に切ってしまうという判断はし辛いでしょう。


”優秀さ”というものが誰から見ても共通認識として確立されていればともかく、どこを伸ばすと次世代で優位に立てるのか判らなくなってしまったように思える現状では、単純に今の社会での有利不利では語れないでしょう。

私は胸の大きな女性が好きで、日本では胸が大きいことに憧れる傾向があるように思われますが、キューバでは逆に小さい方が好まれるとか。胸を小さくする手術が流行っているとか聞きましたが、本当だったらもったいない話(--;
場所が変われば価値観も変わるものです。


大袈裟に言えば、進化の袋小路、というやつですね。

知恵の実を食べてしまった人類が、楽園を放逐されるというエピソードから考えると、その頃から既に迷走は認識されていたのかもしれません。
たかが2、3千年前の話ですからね、割と最近。



福祉政策の充実は世界的にはある程度の水準を保っておかないと、外交的な問題が発生する気はします。自給自足が出来ない我が国において外交問題経済問題。要らぬ隙を与えて立場を悪くするわけにも行かないでしょう。


道徳観や倫理観なんて教育の賜物だから、この先どうなるかなんて判らないです。
同種の生命意図的に奪うとか、自殺いうのは自然界では稀なようなので、そこら辺は本能の領域で変わらないと思うんですけどね。

レミングス集団自殺が誤まりだったって知った時は驚いたものですが。


身体障害者社会的に冷遇されている、という設定、『銀河英雄伝説』の中に出てきたなぁ…6巻までは読んだ。そして5巻まで読めば十分だと思った。



それと、これが一番酷い発想かもしれませんが、身体障害者を助けるのって、自分より酷い状況に置かれている人が居る、そしてソレを助けている自分、という優越感に浸りたいからなのかも知れません。



あぁ…またくだらないものを書いてしまった…orz

このウラログへのコメント

  • 秀平 2009年11月12日 22:16

    > 蓮さん

    読んで頂けて光栄です^^
    冗長ですみませんでした、面白いといってもらえるとはなによりです。

    障害者の件に限らず、自分がその立場になってみないと解りはしませんよ、きっと(^^;

  • ゆい 2009年11月13日 00:10

    確か『劣悪遺伝子排除法』でしたっけ?
    流石にあれはやりすぎですがー、現状では過保護すぎる気がー

  • 秀平 2009年11月13日 11:58

    > ゆいさん

    線引きするのは難しいですからね(^^;ドコで引いても文句は来ると思います。
    感情を排除してしまえば劣悪遺伝子排除法でも良いと思いますけどね。

    でも、感情は大事^^

  • 秀平 2009年11月13日 12:04

    > masaさん

    正解は多分無いんですよね、試行錯誤し続けるしかないかと

    なんとなく、鳥取砂丘での緑化研究を思い出しました。成果が上がったそうですが、観光協会から文句が来たそうです。

  • スイ 2009年11月13日 19:13

    古くから人口調整なんてされてますからね。
    倫理云々言われたのは近代ですよ。生活に余裕あるから言えるw

  • 秀平 2009年11月13日 20:48

    > スイさん

    倫理、という言葉は最近なのかもしれませんが、特定のコミュニティに属するものが守るべき当たり前のこと、ってのはあったんじゃないですかね?所謂”法”とは違うものが。

  • ARISA 2009年12月05日 19:06

    昨日、俺が総理になったら一妻多夫制にするって言っている人を見かけましたよ~(笑)

  • 秀平 2009年12月06日 01:49

    > ARISAさん

    総理大臣にそんな権限は無いだろw

    しかし、一妻多夫制を今から急に持ち込もうとしても道徳や倫理の問題で反発されるだろうな…そこを変えるのは、たくさん時間が必要だね。

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