- 名前
- ベソ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 64歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- 我ハ墓守也。
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子猫がきらい
2009年10月25日 03:23
いつからか、子猫が嫌いになった。今は日常、猫に接する機会はないが、昔、両親の家では猫を飼っていた。もらわれて来た子猫は、それは可愛かった。甘えた声でニャーニャー鳴いて、人にまとわり付く。猫好きの気持ちが分かった。
猫の成長は早い。あっという間に繁殖期を迎える。うちではその雌猫に、不妊手術を受けさせた。可哀想・・・しかし、子猫が産まれても世話が出来ない。やむを得ぬ判断だった。
家の中で生活する猫は、それは家人との距離が近い。外で怪我もして来るし、鳥を捕まえて来ては報告するように持参して人間に見せた。野性を残した同居動物、といった風情は犬にはない特色だろう。猫が「事件」を起こす度にうちの中は大騒ぎになった。それも皆、楽しい思い出に変わった。
うちで飼っていた猫は私を含めた人間の子供達が家を出てから、母の良い遊び相手になった。猫の相手でもしなければ、滅多に子供達に会えない日常をやり過ごすのは難しかったかも知れない。
うちの猫はでっぷり太り、貫禄を備えた。ひげは先が折れ、お世辞にも見た目が良いとは言えない、ふてぶてしい猫になった。
しかし、私はその猫が好きだった。
帰省する度にその猫に挨拶し、私のことなど一向に構う気配も見せないその猫の後姿を見ていた。
年輪、という言い方もあるが、生き物は死に至る行進を続ける間、毎日歳を取る。私はその証明である年輪が刻まれた生き物を、美しいと思う。
だから、ニャーニャー鳴いて甘えるしか能のない子猫より、その側に寝そべり、毛づくろいをしながら我が子を見守る母猫のほうに魅力を感じる。
毎年この時期、書店では来年のカレンダーが発売される。その中に、定番として子猫をテーマとしたカレンダーが並べられることは皆さんご存知の通り。母性本能をくすぐる・・・という理由で、恐らく女性のファンが多いのだろう。
しかし私は、子猫のカレンダーを欲しいと思ったことはない。子育てに勤しむくたびれた母猫のカレンダーなら、飾っても良いと思う。
そして話は人間の女性に移る。若くてピチピチ、も勿論素晴らしいが、それより子育てに追われ、家庭を切り盛りしつつも懸命に女であり続けようとする母親達に、私は女性の真の美しさを見る。
我が子の世話をしている母親の姿ほど、無条件に心を打つものはない。母親、妻、女。すべてであり続けようとする事の困難さ。これは男が同時に父親、夫、男であろうとすることの何倍も難しかろう。子供の世話をしつつ、妻として身だしなみにも気をつけて・・・ という気概で毎日を過ごしている母親達が、輝いて見えない訳がない。
このデジにも多くの、そうした母親達が登録しておられる。ログを書いて反応を楽しむだけにせよ、相手を決めて本当に会うにせよ、少しでも気持ちが満たされ、決意新たに母親業に臨めるよう、お祈りする次第。
うちの猫には、その真の美しさを持たせてやることが出来なかった。既に鬼籍に入ったが、今頃は天国でふてぶてしく昼寝でもしてくれていることを願っている。
このウラログへのコメント
雄犬を飼ってますが
去勢手術しました…
私も後悔してます…
高校の生物室で勤務してた時、日々担ぎ込まれる捨て猫・野良犬・迷い亀etc里親探し…看病…弔いに日々奔走
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