危険な恋とシュールで残酷なおとぎ話

孤独を愛する美少女デヴォン（ミーシャ・バートン）

社会から疎外された青年トレント（サム・ロックウェル）

彼女は　たった１０歳で　本当に分かり合える“異性”に出逢ってしまいました

「みんながあなたをゴミだって」

「あぁ　よく言われる」

「私ならイヤだわ」

「もう慣れっこさ」

「マジメに働けば　びんぼうになる人はいないってパパが言ってた　あなたはびんぼうでしょ？働けば　だれだってパパみたいにお金持ちになれるんだって」

「キミのパパは頭がいい」

「ゴミはくさいからみんなに嫌われるんでしょ？
あなたは　くさくなんかないわ！」


「キャメロット・ガーデンの少女」（１９９７年イギリス・アメリカ映画）
出演：サム・ロックウェル　ミーシャ・バートン　キャスリーン・クインラン　クリストファー・マクドナルド
監督：ジョン・ダイガン


昔々　遠くの村に女の子が両親と住んでいました

村は高いじょうへきに囲まれていて　じょうへきの外は森でした

まほう使いバビヤガのすみかです

バビヤガは大木もかみ切るするどい鉄の歯をもち　足はニワトリそっくりで女の子をつかまえて食べるのです

でも　じょうへきの中にいれば女の子は安全でした

ある日　お母さんが言いました

「クッキーをたくさん焼いてあげるから　村のみんなの家をまわって　売ってらっしゃいな」

お母さんは　追い出すつもりだと女の子は思いました

でも　お父さんも行けと言うので出かけました

両親の言いつけを無視して　森を歩いてみると小さな空き地にでました

そこには小屋がたっていて　やせた犬がいました

おなかの空いた犬に女の子はクッキーをあげました

「これ食べて」

そして　小屋の中におそるおそる入ってみました

「バビヤガの家だわ！」

するとバビヤガが帰ってきましたが　女の子のすがたにびっくりして外に出て行ってしまいました

女の子が小屋から出ると　バビヤガは家に入り　巨大なやかんを火にかけました

食べられるからにげろと　犬は女の子に言いました

でも足の早いバビヤガからにげるのはとてもムリだと知っていた女の子は　話しかけてみました


「この人はバビヤガじゃない」

女の子はみつけました

両親とはちがう　男のたましいの美しさを


女の子のきけんな恋は　ある　きせきをおこします


デヴォンは心臓に持病を持ち　入退院を繰り返してきていて　友達もいなく空想の世界で生きている女の子

両親は越してきたばかりのハイソな村キャメロット・ガーデンで評議員になるべく　娘をも使って住民との戦略的交流に余念がありません。。。

森で出逢ったアウトローな青年トレント

彼はキャメロット・ガーデンの高級住宅街での芝刈り業で生計をたてています

そんな彼を住民達は見下しています

両親やキャメロット・ガーデンの人間はデヴォンに

「汚いから近づいちゃだめ」

「何されるかわからない」

「芝刈りしかできない貧乏でバカな男」　

と吹いています

でも　デヴォンの心はトレントとの交流を望みました

デヴォンとトレントが森の木に飾った無数の赤いリボンはとても美しいです


ってこう書くとひじょ～に！メルヘンチックな少女の淡い恋。。。

って印象がすると思うでしょうけれど

全然ちがいます

デヴォンとトレントの周りの人間関係がシャレにならない位シュ～～ル

トレントに対してのキャメロット・ガーデンの人達の扱いは笑えるようで笑えない

思うに　みんな平和と幸福を上っ面で演じている或はそう思い込んでいるだけで　内面はみんなドロドロで病んでる

そういうの身近にもありがちだったりするから余計に笑えない。。。

ワタシは絶対そういう人間にはなりたくないょ＾＾；

そして　デヴォンがね　外見の可憐な美少女振りとは裏腹に「毒」を持った悪魔っぷり！

売り歩くクッキーに仕込んだ潰した蝿　

そして　母親の不貞行為を見つめては後ろでケラケラ笑ってるし　父親のクルマにおしっこかけてるは　家畜小屋からニワトリ盗んで殺して食べてるは　人形のカラダばらばらにして空想の世界で遊んでるは。。。。。。
　　
そしてある晩　両親をだまして家を出るデヴォン

トレントの小家に荷物持って押しかけて一緒に寝させてくれとせがむ。。。。。。

そしてクライマックス　彼女はびっくり仰天！とんでもない残酷さと　奇跡を起こすのデス！

これは観ている誰もがびっくりだって～☆

彼女についていけるか、ついていけないかは別にして（苦笑）

ワタシはこんなデヴォンが大好きダ！

観ていて凄く元気になれるから

自分の好きな人を本当に優しく包み込んで守ってあげるには　時に残酷さと勇気が必要なのかもしれない

でも実際にその勇気を持っていて出せる人　もしくは持っている人なんてそう滅多におめにかかれるもんじゃない。。。

そう思えて泣けてきます

ワタシは心打たれる勇気に遭遇したことはあるかなぁ。。。？？

そんな事を考え　過去を思い出してみたり。。。（笑）

ワタシもそんな風になりたいデス


画像は現在（２０歳）のミーシャ・バートン！
美しいデス☆☆