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魂をゆさぶるセックスに必要なこと~その一

2009年09月19日 11:50

魂をゆさぶるセックスに必要なこと~その一

いつから私たちの体と心は、別物のように切り離されてしまったのだろうか?

男と女の間でも、「体だけの関係」「体だけ貸している」といった言葉がいつしか風俗の商売用語としてでなく、日常用語として当たり前のものになってきている。

もの寂しさの穴埋めに見繕った「セフレ」「セックス・フレンド」とのとりあえず間に合わせのセックス。ちっともときめかなくなったパートナーとの、やむを得ず型通りに済ませる、お義理セックス

愛ある女は、男をかなしませないためにと、おなじみの「イッたフリ」(フェイク)でほころびを誤魔化し、冷めた女は、苦痛の時間を早く終わりにしたいためにと、お定まりの「イッたフリ」で逃げる手を使う。

援交・逆援・キャバクラホストクラブ、お金にまかせて手に入れる、パートタイムの擬似恋愛関係。「形だけ」でも錯覚でも、そこにひとかけらの”真実”が混じっているような気がするからヤメられなくなる。

ーーーこれらのどれとも、まったく無縁で生きてきた人なんて、今の世界で一体どれだけいるのだろうか?

あれもフェイク(ふり)。これもフェイク(ふり)。
仕方ないさ、それしか手に入らないからと、諦め顔でやり過ごすのが賢い生き方であるかのようにーーー

一つ、わかっていることがある。
フェイクがあふれているのは、本物にめぐり会ってないからだ。

いったん本物を知ってしまえば、偽者で済ますことはできなくなる。そういう時間があるなら、もっと他のことに使ったほうがマシだと思うようになるから、おそらく人生のあらゆる物事に対しての、選択眼が変わってしまうだろう。

だけど困ったことにこの世界では、私たちが出来る限り「本物」にたどりつけないようにと、真実を見えにくくさせる煙幕が張られ、類似品や代用品で気がそらされるような仕掛けがはりめぐらされている。

中でもその煙幕の度合いがとびきり濃いのが、男女の性の交わりーーセックスについて言えるだろう。

誰と結婚するのも本人の自由だよと法律は言い、結婚と関係なく誰とセックスしても責められる時代じゃなくなった。

けれどおかしなことに、自由が増えた分だけ、”それでも満たされない”虚しさを抱える男女も増える一方に思える、要は体験の数だけ増えても、それがフェイクばかりでは意味がないということだろう。

一人ひとりのパソコンに、毎日数十通以上もせっせと送られてくる出会い系のメールの百花繚乱ぶりは、世の善男善女が隠し持つ、心と体の欲求不満の根深さを切なく物語っているようだ。

援助交際という言葉がデビューした時、「それがどうしていけないことなのか」をハッキリ説明できる言葉を持った大人はまれだった。それもそのはず、性についてきちんと真正面から教わってないないのは、今の少年少女若者に限った話でなく、いいトシの大人もみんなそうなのだから。おそらく子供も大人も、共に”性教育”が必要なのだ。


体の無駄遣いのようなセックスをやめる特効薬は、本物のセックスの素晴らしさを知っておくことだろう。本物というのは、ちょっと普通より気持ちイイ、といった次元の話ではなく、魂が揺さぶられるような、全身全霊の交わりのことを指している。

こうした感覚は、性を「下半身」という既成のワクに閉じ込める頭では理解できない。また、性を「心と切り離せる、体だけの問題」とする志向回路では間違える。

なぜなら、性交とは目に見える肉体の行為というよりも、その正体は目に見えない「エネルギー」の行為だからだ。だけど私たちは長年、そうした真実の情報から遠ざけられ、メディアからは真実めかしたフェイク情報ばかりが乱発されている。

でもそれは何も今の時代に始まったことじゃない。性に関する真実の情報を隠し、考え方を歪ませ、不自然にするための巧みな心理操作というものが、なんとはるか古代から、その時々の権力者によって行われてきたという事実があるからだ。

つまり今は、人類数千年分の「性の取り違え」からくるシワ寄せの、総決算の時代と言えるのだ。


『性に秘められた超スピリチュアルパワー』夏目祭子
次元文庫  プロローグより 抜粋。

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