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彼女が望んだ 三位一体の生活

2006年04月18日 14:29

彼女が望んだ 三位一体の生活

私は自分のことしかわかりません

私は典型に殉ずる事も 他人の模範となる事もできません

私が確信をもってできるのは 自分自身の人生を生きることであって 何が起ころうと私はそうするでしょう

そうする事によって 私は何かの主義を代表するのではなく それよりももっと素晴しいもの 私の内部に息づいているもの 熱い生命を持ち 躍動し 噴出しようとしているあるものを体現する事になるのです 

ルー・アンドレアス・サロメ

帝政ロシアに生まれ ナチスドイツに死んだ

天才哲学者ニーチェ 詩人リルケ 精神分析の創始者フロイトの心を虜にし 生涯19世紀ヨーロッパを華麗に彩った

一流の知識人と交流し数多くの著書を残した

これは偉大なる知性を虜にした女の物語


ルー・サロメ 善悪の彼岸」(1977年イタリアフランス西ドイツ映画)
監督:リリアーナ・カヴァー
出演:ドミニク・サンダ エルランド・ヨセフソン ロバートパウエル


人間が自分をそう容易に神だと思わないのは 下腹部にその理由がある  フリードリッヒニーチェ

性を覆い隠す事は不自然である 恐れ敬いつつも研究する事が大事である ジークムンド・フロイト


1882年ローマ

女権論者のサロン哲学者パウル・レー(ロバートパウエル)は魅力的なロシア女性ルー・サロメドミニク・サンダ)と知り合う

哲学 宗教に関して議論を戦わせ話が尽きず まっすぐ帰るのが惜しい気がして そのまま夜のローマを散歩した

パウルはルーに魅了され 古代ローマ遺跡でいきなりルーに求婚する

しかしルーは

結婚なんて牢獄と同じ」

と言い 自分の夢を語る

二人の男性と共同生活をしながら学問をしたいと

パウルはルーと居たいが為 友人のニーチェ(エルランド・ヨセフソン)通称フリッツを誘い仲間に引き入れる

リッツもたちまちルーに心を奪われ 彼女をナウムブルクの実家に招く

しかし フリッツに兄妹以上の想いを寄せる妹エリーザベト(ヴィルナ・ルージ)はルーに激しい嫉妬心を抱き 猛烈なヒステリーの発作を起こす

そんなエリーザベトを見ても動じないルー

そしてルーの正直な行動と言動は更にエリーザベトを逆上させる

エリーザベトは母親婚約者を味方につけて フリッツからルーを引き離そうとする

しかしフリッツは ルーと居る事を選び家族と決別し ライプツィに向かう

ルー パウル フリッツの共同生活が始まった

希望に燃える彼らは記念写真を撮る

32歳のパウルと38歳のフリッツことニーチェを従え 20歳のルーは花束と鞭を手に持ちなんとも奇妙にポーズをとっているものの ルーの表情は満足感と達成感に染まっていた。。。


ナチス将校ユダヤ人少女肉体に刻まれた愛の記憶

愛の嵐

を監督したイタリア女性監督のリリアーナ・カヴァーニの作品デス

最近までリヴァイヴァル上映されてまして 観てきましたワ!

1977年当時40箇所以上の修正部分があったものの今回は4箇所にとどまっていたとか。。。

いまどき修正なんて意味あるのかねぇ??

それもどーゆー基準で決まっているんだろ??

この作品 男性器もモロ出ていたけれど。。。

しかしハナシの筋は解るものの「愛の嵐」よりも理解に苦しむシーンが多かったぁ

ルーと男二人が一緒に生活するワケだけれど その一人パウル 結局 男色家だった事が後々ストーリーの中で判明し じゃあ ルーに対する想いと フリッツやルーに言い寄る男供に対する嫉妬って何だったのぉ!!??  

って混乱しましたー。。。

パウルは無残にも全裸で吊るされ 男達に犯され 悦びと苦しみを味わいながら死んでいくのね

ルーは降霊術の会に参加し パウルを呼び出してもらうんだけれど そこでパウルが晴れやかに言った一言

「本当は女になりたかった」

う~ん。。。

言葉では上手く表せないけれど感情で理解できる事って世の中あるじゃない?

しかしコレは理解に苦しむ。。。

ワカるような気もするけれど ワカラナイ。。。

「女になりたかった」

そのまま受け取っていいのかなぁ??

まだ 脳梅毒に侵され悪魔の幻影に怯えるフリッツことニーチェのがワカル

この美しき悪魔は遂にフリッツの前で神と全裸バレエを披露するの

圧巻!!

ワタシも見たい!神と悪魔の踊り!(笑)

この悪魔は「愛の嵐」でもホモダンサーとしてバレエを披露したアメデオ・アモディオ

歌劇ファウスト」の「ワルツ」に乗って飛躍的に踊る神と悪魔

ヒトによっては吐き気を催す踊りかもしれないけれどワタシは恍惚と観てましたワ。。。

あ~ワタシの前でも踊ってくれないかなぁ。。。

神と悪魔

そしてルーは残酷運命に墜ちていく二人を尻目に 結婚に縛られることもなく 自由にヨーロッパ旅行し 何人もの恋人を作っていったのデス

冒頭のルーの言葉は一番彼女自身を表していると思う

そーなのよ!
人生素晴しいものを追い求め 掴み 楽しんだ方がヨイのよ!

このウラログへのコメント

  • JUN 2006年04月18日 23:59

    かんけーないんだけどw
    しんちゃんおごれ~www

  • ち~どん 2006年04月22日 00:38

    女と男!太陽と月!神と悪魔!常に人は二律背反する~ないものネダリ?と憧れと絶望!う~ん?哲学だね~★

  • tarashi 2006年08月23日 02:44

    僕も新宿でルー・サロメ見ました。時代がそうさせたのか今では陳腐。DVDがないので見てよかったけど。

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