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ザ・ロード コーマック・マッカーシーの最新作

2008年06月24日 12:25

ザ・ロード コーマック・マッカーシーの最新作

2006年に発表されたThe Roadはピューリツァー(2007年)に輝いた、コーマック・マッカーシーの新作です。
 恥ずかしながらノーカントリーの映画まで僕はこの作者を知らずにいたのですが、その後、その原作「血と暴力の国」を読み、Child of Godを読み、さらにこの「ザ・ロード」を読み、本当にすごい作家がいるものだと感心しました。(国境三部作は「越境」を除いて日本語訳を入手済みなのですが、「越境」は絶版で、古本が9000円くらいに高騰しています)
 実はBlood Meridian(やはりコーマック・マッカーシーの代表作)をすでに読み進めている最中なのですが、Child of Godに輪をかけて読みづらい文章なので、この夏一杯くらいかかるかも。
 日本語訳とは便利なものでこの「ザ・ロード」は昨晩、入浴しながら1時間、今朝通勤中に1時間、合わせて2時間で読了しました。
 文章は相変わらず分かりにくく、誰が「彼」なのかが明らかでなく、途中で挿入される話もいつのことなのかが分かりづらいです。
 しかし、破壊つくされ寒気に覆われた北アメリカ大陸を、雪の中、父と子がカートを引いて歩く姿は、「子連れ狼」と同じく冥府魔道に生きる姿であり、子どものあまりの純真さに涙腺も緩んでしまいます。
 南をめざす父子ですが、お話は・・・・。
 そして最後の鱒の話がなんとも暗示的です。
 もっとゆっくり読めばよかった!

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