- 名前
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- 58歳ですが、仕事も体力も絶頂期にあります。映画、料理の食べ歩きが趣味です。ウラデジ...
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「バナナ・レディ」 Andrew Kertesz著、河村満監訳
2010年07月25日 21:58
前頭側頭型認知症(FTD)の臨床的な症例を集めた本です。
著者のKerteszは病理的分類、臨床的分類、分子生物学的分類などの登場により分類そのものが混乱しているこの疾患群をFTD/ピック・コンプレックスとしてすべてまとめてしまいたいようです。
著者の考えではPSP(進行性核上性麻痺)やCBD(大脳皮質基底核変性症)だけでなく、FTD周囲の疾患をすべてひとつのピック・コンプレックスという疾患群にしていいようなのですが、これはあまり効果のある薬がない現在では仕様がない態度ではありますが、将来もしも根本治療法ができた時には、まったく誤った疾患の捕らえ方となります。
この考えではアルツハイマー病もDLBも変わりないことになってしまいます(まあ、それがアメリカのこれまでの風潮だったのですが)。
とても刺激的な読み物ですが、訳はだめだめです。
誤訳や文字の脱落だけならまだしも、全く日本語になっていない文が非常に多いのです。特に序論などは、およそ日本語を知らない人が書いたのでしょうか?うーん、こんなものを商品として売りに出すのはどうしたものでしょうか?
これで本体3,400円、定価3570円はなんとなく釈然としません。もう少し、原稿に目を通してほしかったものです。
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