赤い手錠

美味しい？
うん、うまいよ～ありがとな～
えへへ・・・
私はにやにやしながらサンドイッチにパクついてました。

近くの海岸までドライブ
本当は外で景色を見ながら食べようと思っていたんだけど
今日はとっても風が強かったから
車の中で食べることになっちゃった
ちょっと残念だな・・・

ねぇ、缶開けて？

缶コーヒーふたが開けられない私は
彼に缶を渡しました
黙って缶を受け取って開ける彼

ありがと～

そう言って手を伸ばすと
彼はニヤッって笑って、コーヒーをゴクリと飲んだ

あ～！アタシの飲んだ～！

猛抗議する私の振り上げたげんこつを
彼は笑いながらひょいっと避けて
私の頭を抱えこんだ

もう！なにするのぉ～

ごめん、ごめん～

そう言いながらも、彼はぐっと腕に力を込めてくる

苦しいよぉ～放してよ

ごめん、ごめん、みこ・・・

彼の腕の力がすっと抜けて
自由になった私が顔を上げると
彼の顔がすぐ目の前にありました

あっ・・・

今度は呼吸を止められてしまった